宮田律
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宮田律現代イスラム研究センター理事長

1955年、山梨県甲府市生まれ。83年、慶應義塾大学大学院文学研究科史学専攻修了。カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)大学院修士課程修了。専門は現代イスラム政治、イラン政治史。「イラン~世界の火薬庫」(光文社新書)、「物語 イランの歴史」(中公新書)、「イラン革命防衛隊」(武田ランダムハウスジャパン)などの著書がある。近著に「黒い同盟 米国、サウジアラビア、イスラエル: 「反イラン枢軸」の暗部」(平凡社新書)。

沢尻エリカ逮捕…対テロ戦争が招いた日本の深刻な薬物汚染

公開日: 更新日:

■流通の主流はアヘンからヘロインに

 米国ではケシから採取されるアルカロイドなどによってつくられるオピオイド系鎮痛剤が社会問題となり規制が厳しくなると、ヘロインや、フェンタニルのような合成オピオイドに関心を寄せる人々が増加するようになった。世界のヘロインの90%はアフガニスタン産のアヘンからつくられるという見積もりもある。米国に入るたいていのヘロインはメキシコなどラテンアメリカ諸国から入ってくるが、アフガニスタンでのヘロインの生産高が増え、供給過剰になれば価格は下がり、米国人も安易に麻薬を手に入れることができるようになる。

 米軍はタリバンの麻薬製造工場を軍事的に破壊すれば、タリバンの財源を奪い、世界のヘロインの流通を減らすことになるという考えを明らかにしているが、ケシの栽培農地は2017年には前年比で63%も増加した。10代の若者たちを中心に構成されるタリバン軍の兵士たちはアフガニスタンの麻薬の流通で得られる月300ドル程度の俸給で戦っていて、それが貧困層をタリバンに引きつける大きな要因になり、アフガニスタンでの米軍の「対テロ戦争」を無意味なものにしている。

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