ゴーン逃亡レバノンに231億円 安倍政権バラマキ外交効かず
今こそ、バラマキ外交の成果を問うべきだ。海外で「ハリウッドエスケープ」と称される日産前会長のカルロス・ゴーン被告の密出国劇。逃亡先のレバノン当局は、日本側への身柄引き渡しを拒否する姿勢を重ねて示している。
逃亡費用は2000万ドル(約22億円)以上とされる。日本政府はこのまま、金満ゴーンの「逃げっぱなし」を許すのか。「いざ」という時に効果ナシとは、無尽蔵な札束外交に意味はない。
■231億円援助のレバノンもスルー
そもそも、安倍政権の海外支援は日本自身の「国益確保」が建前だ。第2次政権の発足した2012年以降、海外へのバラマキ総額は実に累計60兆円を突破。特にイスラム過激派組織「IS」の怒りに火を注いだ15年1月の安倍首相のカイロ演説以降、中東諸国の支援に力を入れ、ご多分に漏れずレバノンにもカネをばらまいている。