犬や猫を食すのは当たり前 北京ダックより孔雀食べたがる
新型コロナウイルスの発生には中国人の食文化が深くかかわっている。アメリカのヒューストン大学のピーター・リー博士はこう述べている。
「中国では毎年、1000万単位の犬や猫が食されている。多くは家庭用のペットが盗まれ、業者が買い取って食肉用に販売する。広東省が中心で、中国全土で年間に1億3000万匹が売買されている」
問題はこうした動物を調理、加工すると大量の血が発生し、付近の川や池、井戸を汚染することだ。また、店先で処理される動物が鼻を鳴らした際に唾液をまき散らし、周囲の人間に飛沫感染させる危険性もある。武漢の海鮮市場は衛生状態が極めて劣悪だった。
一方、中国の料理人たちは珍しい動物を客の目の前で料理するパフォーマンスがサービスにつながると考えている。当然、客もそうした演出を期待する。特に最近の富裕層は高額を払って中国各地から珍獣を集め、腕のいいシェフの包丁さばきを見ることで「成功した金持ちの特権」を味わうのだ。
前回紹介した「トラ肉クラブ」も全国に広がり、日本人観光客の間でも話題だ。中国国内では生きたトラの入手が難しくなってきたため、周辺のベトナムなどから闇ルートで運ばれてきているという。