検査対象の2割が陽性 閉鎖空間「船内感染」は今後も拡大か
船内感染が広がっている。今月3日に横浜港に到着した「ダイヤモンド・プリンセス号」の乗客のうち、7日41人、8日朝、新たに3人の感染が見つかった。検査を受けた273人のうち、ウイスルの陽性が確認されたのは、これで計64人。およそ2割という高確率だ。今後も感染が拡大すれば、船内はパニックになりかねない。
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今回、検査の対象になったのは、4日時点で体調不良を訴えた人と、先月25日の下船後に発症した香港人男性の濃厚接触者のみ。船内には今も約3700人以上の乗員乗客がとどまっている。
「陽性反応が出た64人のうち、香港人男性の濃厚接触者は2人だけとみられています。もともと複数の感染源が存在したか、感染者からの2次感染、3次感染がすでに広がっている事態も考えられます」(厚労省関係者)
加藤厚労相は7日の会見で「クルーズ船という閉ざされた空間で長い期間、一緒におられた。接触が相当、繰り返されて、結果、これだけ増えたのだろう」と話していたが、それなら今後も船内感染は広がっていくのではないか。