立岩陽一郎
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立岩陽一郎

ジャーナリスト、1967年生まれ。91年、一橋大学卒業後、NHK入局。テヘラン特派員、社会部記者、国際放送局デスクなどを経て2016年12月に退職。現在は調査報道を専門とする認定NPO運営「INFACT」編集長。アメリカン大学(米ワシントンDC)フェロー。毎日放送「ちちんぷいぷい」レギュラー。

「仕込んだ質問」以外にも答えるのはリーダーの当然の務め

公開日: 更新日:

「仕込んだ質問にしか答えられないのか」

 3月14日の総理会見。会場に記者の言葉が響き渡った。新型コロナウイルス対策特措法の成立を受けて行われた記者会見は40分余りを過ぎたところだった。予定通りに会見を終えようとした官邸広報官を制したのはベテラン記者のこの言葉だった。

 2月29日に行われた前回の総理会見はかつてない批判を浴びた。それは20分にわたって安倍総理が演説をした後、あらかじめ質問者(社)と質問が決められ、安倍総理が用意された答弁を読むという茶番劇だったからだ。ジャーナリストの江川紹子氏などの挙手が無視されて終わり、国会で安倍総理が仕込みの存在を明かす異例の事態となった。

■会見中継を40分で打ち切ったNHK

 こうした中、新聞労連の南彰委員長などが「開かれた総理会見」の開催を求めて署名活動を展開。それは事前に仕込みのない、誰でも質問できる総理会見を求めるものだった。目標1万人の3倍近くの2万8000人余りの署名が数日で集められて官邸と報道各社に送られている。そして行われたこの日の会見だったが、今回も安倍総理の20分余りの演説で始まった。その後は、前回とは異なりフリーのジャーナリストら、全国紙の記者以外からも質問が出た。その中には仕込みのない質問もあったようだ。ただ、象徴的な出来事が起きる。40分経ってNHKが会見の中継を切り上げたのだ。これはつまり、会見は40分で終わるという官邸の判断を示している。直後に官邸広報官が会見の打ち切りを宣言。反発は出るが押し切ろうとする官邸サイド。

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