渡辺周
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渡辺周「ワセダクロニクル」編集長

1974年、神奈川県生まれ。早稲田大学政治経済学部を卒業後、日本テレビに入社し、2000年から朝日新聞。高野山真言宗の資金運用や製薬会社の医師への資金提供の実態をスクープしたほか、原発事故後は長期連載「プロメテウスの罠」取材チームの主要メンバーとして活躍した。2016年3月に退社、ニュース組織兼発信媒体「ワセダクロニクル」の編集長に就任。

連携が疑われる警察 黒塗りばかりで公開されたマル秘文書

公開日: 更新日:

 竹村達也の失踪後、北朝鮮による拉致を疑ったのは茨城県警勝田署の刑事だった。だが、勝田署の後身であるひたちなか西署では署長を、県警本部ではスパイ事件を扱う外事課長を務めた人物は、竹村の失踪事件を知らなかった。

 警察は本気で捜査しているのだろうか?

 ここに、警察庁の警備局外事情報部外事課長が、警視庁の公安部長と都道府県警の本部長に出した通達がある。私が警察庁への情報公開請求で入手した。

 日付は2017年1月16日。タイトルは「北朝鮮による拉致の可能性を排除できない事案に対する捜査・調査の徹底について」。文書には「秘」(無期限)との記載もある。

 通達はまず次のように書く。

「北朝鮮による拉致の可能性を排除できない事案の捜査・調査については、平成21(2009)年秋以降、改めて取組が強化され、これまでに北朝鮮による拉致の可能性を排除できない事案に係る行方不明者の多くを国内で発見し、拉致の可能性を排除するなどの成果がみられたが、一方で、いまだ失踪理由等が判明しない事案が多数存在している」

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