伊藤博敏
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伊藤博敏ジャーナリスト

1955年福岡県生まれ。東洋大学文学部哲学科卒業。編集プロダクション勤務を経て、1984年よりフリーに。経済事件などの圧倒的な取材力では定評がある。数多くの週刊誌、月刊誌のほか、現代ビジネスなどウェブニュースサイトにも寄稿。主な著書に「許永中『追跡15年』全データ」(小学館文庫)、「『カネ儲け』至上主義が陥った『罠』」(講談社+α文庫)、「金融偽装─米国発金融テクニックの崩壊」(講談社)、「黒幕」(小学館)などがある。

イージス・アショア計画中断 肝心のレーダーにも問題あり

公開日: 更新日:

 もともとイージス・アショアは、17年12月の閣議決定の時から反対論が多かった。「イージス」とはギリシャ神話の「邪気をはらう盾」で、それに陸上を意味する「アショア」に掛け合わせた。ただ、「神の盾に穴」という酷評もなされ、最大の理由が、レーダーの性能だった。防衛省関係者が、次のように指摘する。

「選定されたレーダーは開発中のロッキード・マーチン社製LMSSR。完成してもミサイル実験を日本の責任において行わねばならず、そのための費用が約1000億円と高くつくうえ、24年以降、米海軍が配備するレイセオン社製SPY―6との相互互換性がない」

 そもそも、肝心のレーダーに問題があったのだから、配備は最初から無理筋だったのだ。

 また、費用の問題もある。1基800億円から始まった取得費は、2基で2474億円と膨らみ、30年間の維持・運営費を含めて4459億円。それに先述の実験費、造成費や建屋、1発30億円のミサイル取得費……。さらに2000億円もの改修費となれば1兆円を超えるのは確実で、導入時、「約800億円で最新鋭イージス艦より安い」という訴えが、まるでウソだったことになる。加えてBMD(弾道ミサイル防衛)対応のイージス・アショアは、「時代に即していない」(防衛専門家)という指摘もある。

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