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室井佑月作家

1970年、青森県生まれ。銀座ホステス、モデル、レースクイーンなどを経て97年に作家デビュー。TBS系「ひるおび!」木曜レギュラーほか各局の情報番組に出演中。著書に「ママの神様」(講談社)、「ラブ ファイアー」(集英社文庫)など。

左派の議員たちはもう一度、原点を思い出して欲しい。

公開日: 更新日:

『ひとつ ほんまの拳闘ちゅう奴をやってみんか そうさ ほんまの拳闘だ』(丹下段平)

 これは漫画『あしたのジョー』の主人公、ボクサーのジョーのトレーナーコーチ、丹下段平さんの言葉だ。

 都知事選が終わった後、あたしはふと段平さんのこの言葉を思い出した。

 この言葉は、ジョーが念願のライバル、力石徹とリングで戦っているときに出てくる。

 力石は強く、対戦相手のジョーとの対策もしっかりと練ってあり、ジョーには打つ手がない。

 ジョーの得意な両手ぶらりの戦法も、カウンターで狙われる。

 滅多打ちにされたジョーは、トレーナーの段平から見ても、これ以上試合をつづけられる状態ではなかった。……といったところでジョーは諦めるような男ではない。そのことを踏まえ、段平はジョーにいう。

 冒頭の言葉だ。

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