石破自民「参院選戦略」ダダ漏れの体たらく…流出の“内部資料”では野党共闘をピリピリ警戒
「野党共闘が進むと自民議席数は7~8議席減」の予想
情勢調査とおぼしきものが選挙前に出回るのは珍しくないとはいえ、こうも憤るのにはワケがある。今回は特に“選挙戦略”がちりばめられているからだ。
例えば、〈調査結果のポイント〉では次のように分析している。
〈今回の調査では、前回と比較して自民党が2議席増え、49議席となっていますが、野党共闘が不十分な状況での議席数でありますので、野党共闘が進むと、自民党の議席数は7~8議席減ることが予想されます。従って、野党共闘をさせないことが最大の戦略であると考えます〉
ご丁寧にも〈野党共闘が実施されると厳しくなる選挙区〉として岐阜、滋賀、奈良、和歌山を列挙。さらに〈共産党が候補者を下ろすと厳しくなる選挙区〉に福島、山梨、長崎、鹿児島を挙げている。
「野党に共闘されたらマズイ」という危機感が伝わってくるが、今のところ野党共闘が一向に盛り上がっていないのも事実。ただ、政権与党の「弱点」だと野党が再認識すれば機運が高まる可能性はある。
参院選で打ち出すべき政策に関してもあけすけだ。自民候補に対する無党派層の平均支持率が前回調査より3.6%下がったことを念頭に、〈無党派層に響く目玉政策が必要〉と指摘。〈所得税の基礎控除、給与所得控除の引き上げ〉〈食料品を所得税の控除対象とする〉〈ガソリン税の暫定税率廃止〉〈社会保険料の据え置き〉などの具体策を並べている。
「あくまで調査した会社の提案なのかもしれませんが、あまりに手の内を明かし過ぎ。ここまで具体的な戦略・方針が表に出てくるのは異例です」(前出の関係者)
「政権選択の選挙に匹敵する」割に、情報管理もままならない。緩み切った石破自民に、野党は一矢報いることができるか。
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