仰天! 参院選兵庫選挙区の国民民主党候補は、県知事選で「斎藤元彦陣営ボランティア」だった

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直撃取材に玉木代表の答えは…

 多くの聴衆が集まった姫路駅前街宣の演説を終えた玉木氏は、多田候補と一緒に街宣車から降り、駅まで向かう道のりを支持者と握手をしながら進んだ。人混みに埋もれながら、ぼくは玉木雄一郎著『国民とともに「手取りを増やす政治」が日本を変える』(河出書房新社)を脇に抱えながら、なんとか玉木氏に近づくと、引き寄せられたかのように玉木氏がぼくの方へ来て手を伸ばした。

 ぼくが握手をするために脇から左手に本を持ち変えたことで、本に気が付いた玉木氏は、自ら「書こか」「ペン持ってるか」と切り出し、「お願いします」と言うと「OK!」とかっこよく返事をしてサインを書き始めた。そして、ぼくの突撃著書サイン時間稼ぎ作戦取材が始まった。

 ──多田ひとみ候補が兵庫県知事選挙で、斎藤候補のボランティアをしていたのを知っていて、公認されたんですか?

「……」「はい、ちょっと待ってよ」「はい」「はい」「ありがとうございます」

 玉木代表の答えは、「回答拒否」だった。取材を始める前は言葉でやり取りをしているので、聞こえなかったは通用しない。

 この日の街頭演説で「わたし、分断とか何派とかどうでもいいんです」と言っていた多田候補は、囲み取材で斎藤派としてボランティアをしていたことを認めた。そのうえで斎藤知事について問われると、「井戸県政(前知事)を正す、改革するヒーローだと思って応援してました」「正直、何が正しいのかわからないです」と、これから立法府の構成員になりたいと手を挙げている候補者なのに、匙を投げるような発言だった。逆に、「ちゃんとした報道をしていないという国民の意見もある」とオールドメディアを非難することで分断を煽るような発言をした。

 兵庫県知事選挙で斎藤氏の対抗馬だった稲村和美氏(元尼崎市長)に推薦を出していた、国民民主党の支持母体でもある連合兵庫は、このことを知っているのだろうか?

  ◇  ◇  ◇

▽日本中学生新聞記者 川中だいじ(かわなか・だいじ)
2010年12月11日生まれ(14歳)、大阪市在住の中学3年生。主に選挙・大阪関⻄万博・IRカジノ・森友問題を取材。日本中学生新聞として、XやInstagramでの発信。note記事と不定期で紙の新聞を発行。文化放送『長野智子アップデート』やYouTubeメディア『ArcTimes』『デモクラシータイムス』などにも出演。2025年春より第1・第3土曜の18時に テレビ大阪ニュースYouTube『中学生記者・だいじの対談クラブ』配信中。

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