石破首相に拭えない疑問…ただ、しがみつきたいだけじゃないのか?

猛暑と自民党総裁選のニュースは辟易だが、その理由は石破おろしの方にも、首相の方にも大義が見えないことだ。最近は外交にご満悦だが、総裁選をつぶしたところで、秋の臨時国会の展望はゼロ。迷走政権をめぐる内ゲバしかニュースがないのは、他に何もやっていない裏返し。
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9月に入っても暑さは一向におさまる気配がないが、酷暑と同じくらいウンザリなのが自民党内のくだらない内ゲバだ。
「石破おろし」につながる自民党総裁選の前倒し実施について、小泉進次郎農相が31日、「一議員としてよく考え、総括もしっかり見た上で対応は考えたい」と語った。稲田朋美元防衛相も、31日のBSテレ東の番組で「(裏金問題で元安倍派の)誰も責任を取らず、その人たちが『石破おろし』をしているのを国民が見て『これ何なんだ』というのは、その通りだと思う」と話した。
この週末に地元で国政報告会を開いた森山裕幹事長は、党内で臨時総裁選を求める声が上がる一方で、内閣支持率は上昇していることを踏まえ、「国民の世論と自民党内の世論が乖離しているとすれば、怖いことだなと思う」などと言い、石破首相の退陣を求める動きを牽制した──。猛暑と石破おろしのニュースばかりで、辟易してしまう。
参院選の総括は2日、党の総括委員会の報告書が両院議員総会で示されることになっている。それが終われば、政局の焦点が総裁選前倒し実施の是非に集約されていく。自民党は昨年の衆院選、今年6月の東京都議選、そして7月の参院選まで3連敗。石破の責任を問い、臨時総裁選を求める声はやまない。石破にとっては、首相の座にとどまれるか否か、剣が峰の1週間が始まるわけだ。
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