高市早苗氏の“馬車馬”発言はガチだった? 総裁選公約に労働規制緩和を掲げ「働かせ放題」画策
残業地獄へまっしぐら
使用者側の主張は、高市氏の訴える緩和とほぼ同じ。〈労働者の健康確保〉を前提にしつつ、より働きたい、より稼ぎたいといった労働者のニーズもあるとして、〈シンプルで分かりやすく柔軟な労働時間法制を検討することが必要〉と訴えている。日本労働弁護団幹事長の佐々木亮弁護士が言う。
「労働者の健康への配慮は当然として、規制緩和や撤廃の方向に進む懸念が拭えません。労政審では労使同意を前提として、労働基準法の運用見直しが議論されており、使用者側からすれば規制の適用除外を進めたい。高市さんも使用者側の思惑を分かった上で、わざわざ『ワークライフバランスを捨てる』と発言したのではないか。経営者の方を中心に高市さんの発言に賛同する人もいますが、『自分はこれだけ頑張った』との主張は、長時間労働でも大丈夫だったという生存者バイアスに過ぎません」
高市新政権になれば、危険な「働かせ改革」で残業地獄へ一直線。高市氏は「未来への不安をなんとか希望と夢に変えていきたい」と意気込むが、いや、絶望しかない。
◇ ◇ ◇
高市政権には早くも不穏な雰囲気が漂う。【もっと読む】【さらに読む】で詳報している。