狭まる「高市包囲網」…中国の露骨な“欧米巻き込み”で日中の緊張関係に出口なし
「日本は台湾の帰属についてうんぬんする立場にない」
国際社会を巻き込む中国に対し、日本は時の過ぎゆくまま緊張状態に身を委ねるだけ。日本国内では沈静化どころか、対中強硬論が強まっている。
駐日中国大使館の公式Xが11月28日、毎日新聞に石破前首相が「日中国交正常化以降、台湾は中国の一部とする中国側の考えを歴代政権は理解し、尊重してきた」と語ったインタビュー記事を投稿すると、たちまち大炎上。従来の日本政府の立場を繰り返しただけだが、リプライには〈石破が中国共産党認定の売国奴であることが証明された〉〈中国のプロパガンダに利用されている〉など、的外れなコメントが並んだ。元外交官の美根慶樹氏(平和外交研究所代表)が言う。
「日本は戦後、台湾の領有を放棄し、その帰属についてうんぬんする立場にありません。ゆえに台湾有事が存立危機事態にあたるか否かを曖昧にしてきたのです。こうした大前提を踏み外した答弁に中国側が怒っている以上、撤回しない限りは緊張が続くでしょう」
頼みのトランプ大統領は訪中を控え、日本への支持を見せない。意地を張る高市外交に待ち受けるのは孤立じゃないか。
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答弁を撤回するつもりのない高市首相。従来の政府答弁から踏み込んだ発言自体は問題だが、かといって後戻りもできず、時代はドロ沼化……。関連記事【もっと読む】【さらに読む】などでも詳しく報じている。


















