「紀州のドン・ファン」元妻には2度の無罪判決…それでも検察が上告に踏み切った理由

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■あえて最高裁に判断求める

 検察側は25年12月の控訴審初公判で新たな証拠調べや証人尋問を請求したが、高裁に退けられ、3人の裁判官による上級審でも判決は覆らなかった。それでも上告したのは勝算があるからなのか、それとも無罪判決を認めたくないのか。

 弁護士の山口宏氏は「判決は著しく正義に反すると最高裁が判断すれば、高裁に差し戻すことになりますが」と、こう続ける。

「袴田事件を含め、世間の耳目を集めた再審で無罪判決が下され、検察の威信が揺らぐ中、上告には消極的な姿勢のはずです。しかも逮捕から約5年が経過し、1審、2審で証拠不足が指摘されながら、何ら補充もできていません。これまで揃えた証拠で有罪にできると考えているのでしょうが、特定の証拠に基づいてある事実を推測する、推論の仕方です。彼らがいうところの正義を追求するため、あえて最高裁に判断を求めるということなのでしょう」

 検察側は1審判決について、「動機や計画性を推認できる間接証拠を個別的、分断的に評価している。偶然が重なることはあり得ず、総合的に判断するべきだ」としていた。

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