負けても王者…「疑惑の亀田」が日本ボクシングを滅ぼす

公開日: 更新日:

 その瞬間、会場の空気が凍りついた。
 3日に大阪で行われたボクシングのトリプル世界戦。亀田家の三男、WBO世界バンタム級王者の和毅(22)は大差の判定勝ちで初防衛に成功。次男のIBF世界スーパーフライ級王者・大毅(24)と前WBA同級王者のリボリオ・ソリス(31)の戦いも、判定に持ち込まれた。

 大毅は手数では圧倒的に負けていたにもかかわらず、なぜか勝利を確信。自らの陣営に肩車をされ、ガッツポーズを取りながらリング内をぐるぐる回っていた。ジャッジ2人はそれぞれ、大毅とソリスの判定勝ち。3人目のジャッジをリングアナウンサーが「116―112! 以上、2―1の判定で勝者……」と言った瞬間は会場も沸き、大毅は人さし指を天に突き出していた。

 ところが、リングアナが「青コーナー! リボリオ・ソリス!」と勝者の名を叫ぶや、会場は水を打ったように静まり返り、中継していたTBSのアナウンサーや解説者も絶句。IBFのタイトルを失った大毅も茫然自失だった。そんな微妙な空気の中、前日の計量オーバーでタイトルを剥奪されたソリスのハシャぐ声だけが会場に響いていた。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    新生阿部巨人は早くも道険し…「疑問残る」コーチ人事にOBが痛烈批判

  2. 2

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  3. 3

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  4. 4

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  5. 5

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  1. 6

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  2. 7

    維新・藤田共同代表にも「政治とカネ」問題が直撃! 公設秘書への公金2000万円還流疑惑

  3. 8

    35年前の大阪花博の巨大な塔&中国庭園は廃墟同然…「鶴見緑地」を歩いて考えたレガシーのあり方

  4. 9

    米国が「サナエノミクス」にNO! 日銀に「利上げするな」と圧力かける高市政権に強力牽制

  5. 10

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性