呉昇桓に至れり尽くせり…巨人が笑う“阪神の土下座外交”

公開日: 更新日:

 近代野球は先発―完投型の投手がめっきり減った。優勝を争うには強力な抑えを有することが絶対条件。今季、藤川がメジャー移籍した阪神は、抑えが決まらず対戦相手にプレッシャーをかけることができなかった。来季は「コリアン・ストッパー」にチームの命運を託すことになるのだが、「外国選手が力を発揮できるかどうかは、日本の野球や慣れない環境への適応力次第」と言うのは山崎裕之氏(評論家)だ。

「阪神は現地でしっかり呉の品定めをしたのでしょう。でも、現地で見た投球が日本でもできるかどうかはわからない。阪神には、呉以外の韓国選手はいない。野球に関する話やグチを聞いてくれるのが通訳だけというのもつらい。精神面が安定していないと本来の投球はできない。打者を見ても、大振りの韓国選手と選球眼のいい日本選手とはかなり違う。言葉に関しては、積極的に日本語を学んでチームに溶け込む努力も必要です」

 ある球団関係者は、呉に対する阪神の態度にこういって苦言を呈する。
「抑えがいなくて困っている、ぜひうちに来て下さいという姿勢だから、呉に足元を見られ、いろいろな条件を出される。未知数の助っ人に抑え起用まで確約しているのはどうか。かつては、どこの球団でも来日前にポジションを与えることを約束したり、二軍に落とさない契約を結んだこともあった。05年に巨人が取ったミセリがそう。来日したらまったく戦力にならないのに、二軍に落とせない契約で当時の首脳陣は困り果て、若手も腐った。若手育成に力を入れている巨人ではこういう契約はとっくにやめている」

 韓国マスコミが「特級待遇」と表現した阪神の「おもてなし」。ライバル球団はみな笑っている。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    花巻東時代は食トレに苦戦、残した弁当を放置してカビだらけにしたことも

    花巻東時代は食トレに苦戦、残した弁当を放置してカビだらけにしたことも

  2. 2
    「ダルよりすごい」ムキムキボディーに球団職員が仰天!プロ3、4年目で中田翔より打球を飛ばした

    「ダルよりすごい」ムキムキボディーに球団職員が仰天!プロ3、4年目で中田翔より打球を飛ばした

  3. 3
    裏金自民に大逆風! 衆院3補選の「天王山」島根1区で岸田首相の“サクラ”動員演説は大失敗

    裏金自民に大逆風! 衆院3補選の「天王山」島根1区で岸田首相の“サクラ”動員演説は大失敗

  4. 4
    22年は尻回りが推定1.5倍に増大、投げても打ってもMLBトップクラスの数値を量産した

    22年は尻回りが推定1.5倍に増大、投げても打ってもMLBトップクラスの数値を量産した

  5. 5
    若林志穂が語った昭和芸能界の暗部…大物ミュージシャン以外からの性被害も続々告白の衝撃

    若林志穂が語った昭和芸能界の暗部…大物ミュージシャン以外からの性被害も続々告白の衝撃

  1. 6
    橋下徹氏&吉村知事もう破れかぶれ?万博の赤字に初言及「大阪市・府で負担」の言いたい放題

    橋下徹氏&吉村知事もう破れかぶれ?万博の赤字に初言及「大阪市・府で負担」の言いたい放題

  2. 7
    WBCの試合後でも大谷が227キロのバーベルを軽々と持ち上げる姿にヌートバーは舌を巻いた

    WBCの試合後でも大谷が227キロのバーベルを軽々と持ち上げる姿にヌートバーは舌を巻いた

  3. 8
    大谷の2023年は「打って投げて休みなし」…体が悲鳴を上げ、右肘靭帯がパンクした

    大谷の2023年は「打って投げて休みなし」…体が悲鳴を上げ、右肘靭帯がパンクした

  4. 9
    「横浜愛」貫いた筒香嘉智 巨人決定的報道後に「ベイスターズに戻ることに決めました」と報告された

    「横浜愛」貫いた筒香嘉智 巨人決定的報道後に「ベイスターズに戻ることに決めました」と報告された

  5. 10
    河野太郎大臣「私は関わっておりません」 コロナワクチン集団訴訟で責任問う声にXで回答…賛否飛び交う

    河野太郎大臣「私は関わっておりません」 コロナワクチン集団訴訟で責任問う声にXで回答…賛否飛び交う