ジャンプ団体銅メダル 葛西が払拭した20年間の“呪縛”

公開日: 更新日:

「リレハンメル五輪の翌シーズン、ジャンプで転倒し鎖骨を折るなど、スランプに陥った。決して弱音を吐かない葛西が、飛ぶのが怖い、と漏らしたと親しい人から聞きました。母親を放火で亡くしてもいる。長野五輪はそうしたことから立ち直り出場した大会。それだけに余計に団体の金メダルの舞台にいなかったのが悔しかったのでしょう」(スポーツライター・高野祐太氏)

 ソチは団体でのメダルは金ではなかった。しかし、葛西の表情に浮かんだのは悔しさではなく喜び、晴れ晴れしさだった。

「つらい状況の中、4人で力を合わせてメダルを取れたことがうれしいし、取らせてあげられて本当によかった」

 涙を浮かべてこう話した葛西の胸からは、すべてのわだかまりも、つらい過去も消えていたのである。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    気温50度の灼熱キャンプなのに「寒い」…中村武志さんは「死ぬかもしれん」と言った 

  3. 3

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  4. 4

    巨人阿部監督はたった1年で崖っぷち…阪神と藤川監督にクビを飛ばされる3人の監督

  5. 5

    (4)指揮官が密かに温める虎戦士「クビ切りリスト」…井上広大ら中堅どころ3人、ベテラン2人が対象か

  1. 6

    U18日本代表がパナマ撃破で決勝進出!やっぱり横浜高はスゴかった

  2. 7

    日本ハム・レイエスはどれだけ打っても「メジャー復帰絶望」のワケ

  3. 8

    志村けんさん急逝から5年で豪邸やロールス・ロイスを次々処分も…フジテレビ問題でも際立つ偉大さ

  4. 9

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋

  5. 10

    (2)事実上の「全権監督」として年上コーチを捻じ伏せた…セVでも今オフコーチ陣の首筋は寒い