浅田真央も勝みなみも アスリート「15歳開花説」の謎解き

公開日: 更新日:

 確かに多くのプロゴルファーに聞くと、「学生の頃はラインを消せるぐらい強いパットが打てた」という。

 勝みなみの最終日、18番のパーパットだって、初優勝がかかっているプロなら、あんなに簡単に、しかも強くヒットできないだろう。17番のティーショットは、おにぎりを頬張りながら打っていた。アマチュアだから許されることだし、アマなら大きなミスをしても罵声を浴びることはない。

 プロのトーナメントに出場するようになれば、たった1打で優勝を逃すこともあるし、賞金だって数百万円も違う。若い頃は難なく打てていたパットで手が動かなくなり、イップスに苦しむものも出てくる。

■神経と肉体が一致

 だが、気持ちの面や背負うものがないというだけでは「15歳開花説」の説得力には乏しい。

 アスリートの身体に詳しい平山昌弘氏(フィジカルディレクター)は、「15歳という年齢はカラダが大きく変化する」と言う。

「成長期の身体の特性を説明するとき、『スキャモンの発達・発育曲線』という有名なグラフをよく使います。これは20歳のレベルを100(%)として、リンパ、神経、一般(身長、体重など)、生殖器の発育が20歳までにどう変化するかがわかる。神経系は5、6歳で8割がた発達し、12歳ぐらいでほとんど完成される。完成された神経経路はほとんど消えることはない。だから自転車に乗れる人は、数年間乗らなくても転倒することがない。それに比べて一般の部類に入る、骨や筋肉の発達は遅い。それが14、15歳から神経の発達に追いつくかのように成長スピードが急激に増すのです」

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    【広陵OB】今秋ドラフト候補が女子中学生への性犯罪容疑で逮捕…プロ、アマ球界への小さくない波紋

  2. 2

    海星・陣内優翔は長崎県初の“完全男”だが…スカウトが「上位獲得」を渋るワケ

  3. 3

    NHK「昭和16年夏の敗戦」は見ごたえあり 今年は戦争特別番組が盛りだくさん

  4. 4

    二階堂ふみ&カズレーザー電撃婚で浮上したナゾ…「翔んで埼玉」と屈指の進学校・熊谷高校の関係は?

  5. 5

    自死した元兵庫県議の妻がN党・立花孝志党首を「名誉毀損」の疑いで刑事告訴…今後予想される厳しい捜査の行方

  1. 6

    永野芽郁が“濡れ場あり”韓流ドラマで「セクシー派女優転身、世界デビュー」の仰天情報

  2. 7

    突然のがん宣告にも動揺なし「で、ステージはナンボでしょうか?」

  3. 8

    長崎を熱狂させた海星・酒井圭一さんが当時を語る…プロ引退後はスカウトとして大谷翔平を担当

  4. 9

    安藤サクラ「柄本佑が初めて交際した人」に驚きの声…“遊び人の父”奥田瑛二を持つ娘の苦悩

  5. 10

    平和記念式典での石破首相スピーチの評判がすこぶるいいが…原稿を下書きしたのはAIだった?