スカウトが怒りと不安「済美・安楽はプロ入り前に壊される」

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「いい加減にしてくれ!」
 プロのスカウトも思わず叫んだという。

 MAX157キロの速球を武器に、高校生ナンバーワン右腕との呼び声も高い済美の安楽智大(3年)。今夏の甲子園、今秋ドラフトの目玉といわれている。

 その剛腕投手が、6日に明徳義塾と行った練習試合で7回3分の1で2本塁打を含む13安打7失点と炎上。直球も138キロ止まりだった。試合前の練習で右足首をひねり、試合中に一塁ベースカバーに入った際、さらに悪化させたようだ。

 それでも上甲正典監督(67)は構わず投げさせた。

「足を気にしていたから『五回で代わるか』と聞いたら『行く』と。痛めたのなら大事な時に運がない」

 たかが練習試合。無理をさせる必要はどこにもなかったはずだ。プロのスカウトが「ドラフト候補を潰す気か!」と憤るのも無理はない。

 上甲監督は昨春のセンバツで新2年生だった安楽に5試合計772球を投げさせた結果、秋に右腕尺骨神経麻痺で全治1カ月の故障を招いた。3カ月かかってようやくキャッチボールができるようになり、今年4月に実戦復帰したばかりだ。

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