スカウトが怒りと不安「済美・安楽はプロ入り前に壊される」

公開日: 更新日:

 そもそも、上甲監督は昨春の酷使を屁とも思っていない。昨夏の大会で本紙が「連投に反対する声も多かった」と質問した時のことだ。

「前もって(投げられるか)聞いている。高校生が正直に言うか? そら嘘つくよ。でもそこが監督の手腕というか見抜く力ですよ」

 と答えながら、一方で「甲子園の決勝で、もし君が肩が痛かったら投げるのをやめるか? ワシだったらやめん。少々隠してでも投げる」と話している。

 さらに昨春、浦和学院(埼玉)に敗れた決勝戦前には「安楽には精神力で投げてほしい」とも言っていた。つまりは選手の嘘を見抜いたところで、休ませるという考えはこれっぽっちもないということになる。上甲監督は教員免許のない、いわゆる雇われ監督。選手の体調や将来性よりも、勝利優先と受け取られても仕方がない。

 ドラフトだなんだと騒ぐのはプロ側の勝手な都合との声もあるだろうが、ただひとつ確かなことは、上甲監督に任せていたら「金の卵」はプロ入り前に、軒並みぶっ壊されかねないということだ。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    もしやり直せるなら、入学しない…暴力に翻弄されたPL学園野球部の事実上の廃部状態に思うこと

  2. 2

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  3. 3

    永野芽郁は疑惑晴れずも日曜劇場「キャスター」降板回避か…田中圭・妻の出方次第という見方も

  4. 4

    巨人阿部監督が見切り発車で田中将大に「ローテ当確」出した本当の理由とは???

  5. 5

    「高島屋」の営業利益が過去最高を更新…百貨店衰退期に“独り勝ち”が続く背景

  1. 6

    かつて控えだった同級生は、わずか27歳でなぜPL学園監督になれたのか

  2. 7

    JLPGA専務理事内定が人知れず“降格”に急転!背景に“不適切発言”疑惑と見え隠れする隠蔽体質

  3. 8

    「俳優座」の精神を反故にした無茶苦茶な日本の文化行政

  4. 9

    (72)寅さんをやり込めた、とっておきの「博さん語録」

  5. 10

    第3の男?イケメン俳優が永野芽郁の"不倫記事"をリポストして物議…終わらない騒動