幹部の「裏金問題」お咎めなし いまだ身内に甘い相撲協会

公開日: 更新日:

「人の物を盗めば窃盗だし、返したからそれで済むという理屈は通らない。(受け取った裏金を)返したからそれでチャラというのは、どう考えたっておかしな話ですよ」

 作家の吉川潮氏がこう言う。パチンコ台の肖像権契約をめぐり、相撲協会顧問が業者側から現金を受け取る動画が流出した件で去る20日、相撲協会が問題なしと結論付けたことに関してだ。

 事件の調査をした危機管理委員会の宗像紀夫委員長は、「関係者数人からの聞き取りやメールのチェックを行い、顧問は現金を受け取った後で返却したと判断した」と言った。

 問題の動画にはくだんの協会顧問が、裏金を渡した代理人関係者に「絶対にバレんようにしてくれる?」とクギを刺す場面や、紙袋の中の札束を取り出して金額を確認するシーンなどがバッチリ映っている。返すつもりならバレないようになどとお願いする必要はまったくないし、百歩譲って返したとしても、それで問題がチャラになるわけではない。重要なのは公益財団法人の幹部が、内緒にしなければいけないようなカネを一度は受け取ったという事実だ。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    注目集まる「キャスター」後の永野芽郁の俳優人生…テレビ局が起用しづらい「業界内の暗黙ルール」とは

  4. 4

    柳田悠岐の戦線復帰に球団内外で「微妙な温度差」…ソフトBは決して歓迎ムードだけじゃない

  5. 5

    女子学院から東大文Ⅲに進んだ膳場貴子が“進振り”で医学部を目指したナゾ

  1. 6

    大阪万博“唯一の目玉”水上ショーもはや再開不能…レジオネラ菌が指針値の20倍から約50倍に!

  2. 7

    ローラの「田植え」素足だけでないもう1つのトバッチリ…“パソナ案件”ジローラモと同列扱いに

  3. 8

    ヤクルト高津監督「途中休養Xデー」が話題だが…球団関係者から聞こえる「意外な展望」

  4. 9

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  5. 10

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?