「定年延長」を検討…身内に甘い相撲協会は“無能”に拍車

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 これほど無意味な話し合いもないだろう。日本相撲協会は29日の理事会で、役員を除く親方衆の定年を65歳から70歳に引き上げることについての検討を行った。

 北の湖理事長(61)によれば、元文科副大臣の池坊評議員が提案したもので、理事など役員の定年は65歳のまま据え置き。理事会では定年引き上げによる給与の問題など、さまざまな意見が出た。今後も引き続き協議を行うが、そもそも相撲協会に定年なんて必要あるのか。

 なにせ、一度親方になってしまえば、ロクに弟子を育てられなくとも定年まで給料をもらえる(最低でも年収約1200万円)。「無能」が理由で退職処分になった親方はこれまでにひとりもいない。外国人力士ばかりで日本人横綱がいないのも、親方衆に日本人力士を育てる能力がないからだ。ある角界関係者は「身内に甘いのが相撲協会」とこう言う。

■八百長で降格した親方衆もほとんど昇格

「これまで現役親方でクビになったのは、96年に失踪して職場放棄と見なされた16代山響親方(元小結前乃森)と、新弟子暴行死事件の15代時津風親方(元小結双津竜)の2人だけ。11年に飲酒運転で10年間の昇進停止処分を食らったはずの尾上親方(元小結浜ノ嶋)も、今年の新人事で昇格。弟子の八百長で降格した親方衆もほとんどが以前の役職に復帰している」

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