データ生かせず、敵に筒抜け 阪神の敗因は“情報戦”の甘さ

公開日: 更新日:

「次の点を取る前に、相手に先に点を取られてしまったよね」

 阪神の和田監督が嘆いた。10日、試合開始時点で、首位巨人とのゲーム差は0・5。巨人が負けて、阪神が勝てば首位が入れ替わった。あす12日からの巨人との首位攻防戦を前に、最低でも弾みをつけたかった阪神はしかし、広島に敗れた。五回、1点差に詰め寄ったものの、追い付くどころか広島にダメを押された。

 阪神は情報戦で後手を踏んだ。この日の先発はルーキーの岩貞祐太(22=横浜商大)。昨年のドラフト1位左腕で、プロ初登板初先発。広島にとっては初物だったものの、4回を5安打4失点と攻略された。初回2死一、二塁から、先制の2点二塁打を放ったキラはお立ち台で、「いいストレートに、いいスライダーをもっている投手。二軍で対戦した選手から特徴を聞いていたからね」と胸を張った。

 初先発だったルーキーの情報が広島に筒抜けなら、もっている情報も生かせなかった。この日の広島の先発は4年目の福井(26)。7月27日に完投で今季初白星を献上した右腕が相手だった。データはおそらく山ほどあったはずなのにそれを生かせない。五回に3点を返すのがやっとだった。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    3年連続MVP大谷翔平は来季も打者に軸足…ドジャースが“投手大谷”を制限せざるを得ない複雑事情

  2. 2

    自民党・麻生副総裁が高市経済政策に「異論」で波紋…“財政省の守護神”が政権の時限爆弾になる恐れ

  3. 3

    立花孝志容疑者を"担ぎ出した"とやり玉に…中田敦彦、ホリエモン、太田光のスタンスと逃げ腰に批判殺到

  4. 4

    最後はホテル勤務…事故死の奥大介さん“辛酸”舐めた引退後

  5. 5

    片山さつき財務相“苦しい”言い訳再び…「把握」しながら「失念」などありえない

  1. 6

    ドジャースからWBC侍J入りは「打者・大谷翔平」のみか…山本由伸は「慎重に検討」、朗希は“余裕なし”

  2. 7

    名古屋主婦殺人事件「最大のナゾ」 26年間に5000人も聴取…なぜ愛知県警は容疑者の女を疑わなかったのか

  3. 8

    阪神異例人事「和田元監督がヘッド就任」の舞台裏…藤川監督はコーチ陣に不満を募らせていた

  4. 9

    高市内閣支持率8割に立憲民主党は打つ手なし…いま解散されたら木っ端みじん

  5. 10

    《もう一度警察に行くしかないのか》若林志穂さん怒り収まらず長渕剛に宣戦布告も識者は“時間の壁”を指摘