史上最速の大関撃破 逸ノ城「動ける200キロ」の実力

公開日: 更新日:

 その取組の直前だけは国技館内のみならず、記者や力士で賑わう支度部屋さえも、水を打ったように静まり返った。

 11日目に新入幕の逸ノ城(21)と大関稀勢の里(28)が対戦。逸ノ城にとって、これが初めての大関戦だ。新入幕ながら9勝1敗の逸材は大関に通用するのか。日本人最強といわれるガチンコ大関は“モンゴルの怪物”とどう戦うのか。2度、立ち合いの呼吸が合わずに逸ノ城がつっかけると、緊迫した空気はいよいよ増したように思えた。

 しかし、注目の一番はあっけなく終わった。逸ノ城が立ち合いで左に変化をしてはたき込むと、稀勢の里はそのまま土俵にベッタリ。まさかの幕切れに館内は「あーあ……」というファンのため息に包まれ、支度部屋の力士も「あれはやっちゃいかんだろう……」と思わず漏らした。

■これまでの200キロ力士より動きが軽快

 これで10勝1敗。入門5場所目での大関撃破は史上最速だ。一部には「初めて大関に挑戦するときくらいは正面からいかないと」という声もあるものの、これで明らかになったのが逸ノ城の実力だ。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    ドジャース佐々木朗希「今季構想外」特別待遇剥奪でアリゾナ送還へ…かばい続けてきたロバーツ監督まで首捻る

  4. 4

    中日・中田翔がいよいよ崖っぷち…西武から“問題児”佐藤龍世を素行リスク覚悟で獲得の波紋

  5. 5

    西武は“緩い”から強い? 相内3度目「対外試合禁止」の裏側

  1. 6

    「1食228円」に国民激怒!自民・森山幹事長が言い放った一律2万円バラマキの“トンデモ根拠”

  2. 7

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  3. 8

    辞意固めたか、国民民主党・玉木代表…山尾志桜里vs伊藤孝恵“女の戦い”にウンザリ?

  4. 9

    STARTO社の新社長に名前があがった「元フジテレビ専務」の評判…一方で「キムタク社長」待望論も

  5. 10

    注目集まる「キャスター」後の永野芽郁の俳優人生…テレビ局が起用しづらい「業界内の暗黙ルール」とは