白鵬に完敗…稀勢の里に“モンゴル横綱3人衆”の分厚い壁

公開日: 更新日:

大相撲夏場所12日目

 白鵬との1敗対決は完敗だった。稀勢の里は立ち合いをじらされると2回突っかけ、国技館内は微妙な空気に。3度目も稀勢の里が焦り気味にいったん腰を浮かせ、引いたところで立ち合いが成立してしまった。散々じらされた揚げ句、張り差しでダメ押しされ、あえなく寄り切られた。最後まで力を出せないまま敗れた稀勢の里。これで2敗となり、優勝争いから一歩後退だ。

 もっとも、仮に白鵬を下したとしても、優勝できたかどうか。稀勢の里にはまだ、日馬富士鶴竜との対戦が控えている。ある相撲記者が言う。

「モンゴル勢にとっては、稀勢の里が横綱になろうものならメシの食い上げ。貴乃花以来の日本人横綱誕生は、相撲協会のみならず相撲ファンの悲願ですからね。CMやイベント出演など、おいしい仕事は全て稀勢の里に取られかねない。そのため3人がかりで挑むことになる。どのみち優勝できるのは1人だけ。3横綱のうち、最低だれか1人が優勝争いに絡んでいればいい。残り2人は優勝予定の横綱に星を集めるので、全力でアシストできる」

 モンゴル人横綱にとっては、同じ横綱がライバルにならないのだから楽なもの。一方、大関以下の力士はモンゴル人横綱3人を相手にしなければいけないだけに、優勝は至難の業。これでは日本人横綱は、白鵬らモンゴル勢が引退しない限り出てこないのではないか。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    不慮の事故で四肢が完全麻痺…BARBEE BOYSのKONTAが日刊ゲンダイに語っていた歌、家族、うつ病との闘病

  2. 2

    「対外試合禁止期間」に見直しの声があっても、私は気に入っているんです

  3. 3

    箱根駅伝3連覇へ私が「手応え十分」と言える理由…青学大駅伝部の走りに期待して下さい!

  4. 4

    「べらぼう」大河歴代ワースト2位ほぼ確定も…蔦重演じ切った横浜流星には“その後”というジンクスあり

  5. 5

    100均のブロッコリーキーチャームが完売 「ラウール売れ」の愛らしさと審美眼

  1. 6

    「台湾有事」発言から1カ月、中国軍機が空自機にレーダー照射…高市首相の“場当たり”に外交・防衛官僚が苦悶

  2. 7

    高市首相の台湾有事発言は意図的だった? 元経産官僚が1年以上前に指摘「恐ろしい予言」がSNSで話題

  3. 8

    AKB48が紅白で復活!“神7”不動人気の裏で気になる「まゆゆ」の行方…体調は回復したのか?

  4. 9

    大谷翔平も目を丸くした超豪華キャンプ施設の全貌…村上、岡本、今井にブルージェイズ入りのススメ

  5. 10

    高市政権の「極右化」止まらず…維新が参政党に急接近、さらなる右旋回の“ブースト役”に