ジ軍の鍵握るポージー “日本帰り”打撃コーチとの二人三脚
ジャイアンツの2年ぶりの世界一奪還の鍵を握るのがバスター・ポージー捕手(27)だ。
正捕手ながら今季は主に3番を任され、547打数170安打の打率3割1分1厘、22本塁打、89打点。チームの2年ぶりのポストシーズン進出に貢献した。11年5月には本塁クロスプレーで相手走者のタックルを受けて左足腓骨骨折に左足首靱帯断裂。選手生命を危ぶまれる重傷を負い、後に捕手への体当たりを規制する、いわゆる「ポージー・ルール」が導入されるきっかけとなった選手だ。
チームが世界一を成し遂げた12年には首位打者、シルバースラッガー賞などの他、MVPにも選ばれた。強打の捕手として地位を築いたのは、現役時代にロッテ(94年)、ヤクルト(95~96年)でプレーし、現在はジャイアンツで打撃コーチを務めるミューレンスの存在が大きいという。
09年、入団1年目のポージーはジャイアンツ傘下3Aフレズノ(当時)の打撃コーチに就任したミューレンスの指導を受けた。打撃投手まで買って出たミューレンスの球を打ちながら、タイミングの取り方を叩き込まれたという。
ポージーは今でも、ミューレンス打撃コーチを信頼しており、指摘を受けたフォームの乱れなどを修正して調子を維持している。今季の年俸1050万ドル(約11億4000万円)はナ・リーグの捕手ではカージナルス・モリーナ(32=約16億5000万円)に次ぐ高給取りだ。