<第11回>ある新弟子の一日

公開日: 更新日:

 朝5時00分起床。兄弟子を起こしてはいけないため、目覚まし時計はセットしない。朝稽古の時間は部屋や時季によってまちまち。本場所中ならば5時から稽古をすることも珍しくない。日が昇るのが遅い冬場よりは、夏場の方が開始時間が早い。新弟子は朝稽古の準備のため、開始の1時間以上前には起きるのが普通だ。眠い目をこすりながら、土俵の周りを簡単に掃除する。

 6時半、稽古開始。この時間に動いているのは幕下以下の力士ばかり。幕内力士が稽古場に下りてくるのは大体8時以降だ。稽古中、親方から「今のは何だ!」と叱責が飛ぶ。部屋によっては、二日酔いで朝稽古の時間中は寝ているダメ親方もいる。それに比べればだいぶマシな方だろう。

 10時、稽古が終了し、風呂とちゃんこの時間になる。10年近く部屋に住んでいる三段目の先輩力士は稽古もそこそこに、ちゃんこの買い出し。前日は別の先輩力士がちゃんこを作っていたが、この新弟子は食事に関してはノータッチ。悪いと思って親方に「僕は手伝わなくてもいいんですか?」と聞くと、「ちゃんこより稽古に励め!」と言われた。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  2. 2

    ドジャース「佐々木朗希放出」に現実味…2年連続サイ・ヤング賞左腕スクーバル獲得のトレード要員へ

  3. 3

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  4. 4

    ギャラから解析する“TOKIOの絆” 国分太一コンプラ違反疑惑に松岡昌宏も城島茂も「共闘」

  5. 5

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  1. 6

    国分太一問題で日テレの「城島&松岡に謝罪」に関係者が抱いた“違和感”

  2. 7

    今度は横山裕が全治2カ月のケガ…元TOKIO松岡昌宏も指摘「テレビ局こそコンプラ違反の温床」という闇の深度

  3. 8

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    大谷翔平のWBC二刀流実現は絶望的か…侍J首脳陣が恐れる過保護なドジャースからの「ホットライン」