錦織人気を当て込み…テレ東「全仏OP独占生中継」の勝算

公開日: 更新日:

 局内部の「事情」も大きい。

 テレ東はここ数年、「ローカル路線バス乗り継ぎの旅」を筆頭に、バラエティーや「妖怪ウォッチ」などのアニメで他局をしのぐ番組を手がけている半面、スポーツ部門は精彩を欠いていた。

「TBSが男子ゴルフのマスターズ、テレ朝もゴルフの全米、全英オープンをやっているし、フジはフィギュアに力を入れている。それに比べれば、ウチのスポーツのイメージは正直地味な印象です。錦織がイメージを変えてくれればいいんですけどね」(テレ東関係者)

 もっとも、この挑戦には「リスク」もある。仮に、錦織が1、2回戦で敗退したら、その後の番組は余程のテニスファン以外は見ないであろう外国人選手や添田豪(30=世界ランク90位)、伊藤竜馬(27=同108位)という知名度の低い日本人選手の試合を垂れ流すことになる。

「今の錦織なら最低でもベスト8までは勝ち進むでしょうが、仮に昨年のように1回戦負けでもされたら目も当てられない。赤土の試合は波乱があるのでその点は不安です。逆に錦織が決勝まで駒を進めれば、間違いなく高視聴率が取れる。そうなれば臨時ボーナスものです。局内のスポーツ関係者は期待と不安で眠れない日々が続いています」とは前出関係者。

 全仏の錦織を日本で一番熱心に応援するのはテレ東の社員かもしれない。

 錦織の1回戦の相手は、地元フランスのポールアンリ・マチュー(33=同123位)に決まった。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    もしやり直せるなら、入学しない…暴力に翻弄されたPL学園野球部の事実上の廃部状態に思うこと

  2. 2

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  3. 3

    永野芽郁は疑惑晴れずも日曜劇場「キャスター」降板回避か…田中圭・妻の出方次第という見方も

  4. 4

    巨人阿部監督が見切り発車で田中将大に「ローテ当確」出した本当の理由とは???

  5. 5

    「高島屋」の営業利益が過去最高を更新…百貨店衰退期に“独り勝ち”が続く背景

  1. 6

    かつて控えだった同級生は、わずか27歳でなぜPL学園監督になれたのか

  2. 7

    JLPGA専務理事内定が人知れず“降格”に急転!背景に“不適切発言”疑惑と見え隠れする隠蔽体質

  3. 8

    「俳優座」の精神を反故にした無茶苦茶な日本の文化行政

  4. 9

    (72)寅さんをやり込めた、とっておきの「博さん語録」

  5. 10

    第3の男?イケメン俳優が永野芽郁の"不倫記事"をリポストして物議…終わらない騒動