初勝利ならずも…カブス和田は「相手打者分析」に抜かりなし
左太ももの張りで出遅れていたカブス・和田毅(34)が25日(日本時間26日)のナショナルズ戦に登板。復帰2戦目は5回3分の1を1本塁打を含む4安打1失点、6奪三振2四球だった。勝敗は付かなかった。
初回、1番スパンに高めの直球を右翼スタンドに運ばれる先頭打者弾を許す不安定な立ち上がり。その後は立ち直り、四回には2死満塁のピンチを招いたが無失点で切り抜けた。同点の六回、先頭の4番ハーパーを二飛に仕留めたところで降板した。
前回のパドレス戦は4安打2失点2四死球。自己最多の9三振を奪いながら、4回3分の2で降板を命じられ、白星を手にできなかった。スタミナを考慮され、事前に70球までと制限されていたためで、今回も83球と余力を持ってマウンドを降りた。
不振の5番手左腕ウッドに代わって先発ローテーション入り。渡米1年目の12年に左肘を手術し、シーズンを通じて働いたことがないため、マドン監督はスタミナに不安を抱いているが、頭の準備は抜かりない。
今季は開幕から故障者リスト(DL)入り。離脱している間はア、ナ両リーグとも今季対戦の可能性があるチームの打者の分析に努めた。カブスでは「アドバンス・スカウト」といわれる先乗りスコアラーがまとめたリポートが配られるものの、和田は実際に相手の打席での映像を自分の目で確認しないと気が済まないのだろう。マイナーでは本拠地リグレーフィールドのビデオルームとオンラインで接続し、相手打者の映像を食い入るように見ていたそうだ。