MLBと正反対 日本で期限直前にトレード活性化しない理由

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■余計なことをしない方がいい

 ファンへの配慮もある。過去には、ロッテ落合が中日にトレードされた際、ロッテ球団の事務所に抗議電話が殺到した。13年に、日本ハムの生え抜きで主力だった糸井がオリックス・大引らと交換トレードされた時にも、両球団のファンは反発した。

 そのような事情は確かにあるものの、プロ野球でトレードが積極的に行われない最大の理由は、日本の社会にもはびこる事なかれ主義だ。スポーツライターの工藤健策氏が言う。

「メジャーは各球団にGMがいますが、そのほとんどが野球チームの編成におけるスペシャリスト。選手補強などもGMを中心に行われ、決定権も一任されている。しかし、日本の球団は、基本的に親会社から派遣された人が球団代表などに就き、主導権を握っている。こういう人たちはチームの補強に関しては素人です。また、放出した選手が、移籍先で活躍したり、獲得した選手がまったく戦力にならない場合は責任を問われる。そこそこお客さんが入っているなら、余計なことをしない方がいいという意識が働く。こういう体質が球界の活性化を阻んでいるのです」

 例えば阪神にもGMは存在するが、ここは南球団社長の独裁体制。なによりフロントも親会社も事なかれ主義の権化みたいなところだ。かつては江夏や田淵といった看板選手も放出した老舗球団の体質が変われば、プロ野球界はもっと活性化するのだが……。

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