大谷翔平がテレビから消える? Netflixの「WBC放送権独占」は序章に過ぎず

公開日: 更新日:

 テレビの地上波で見られなくなるのは、WBCだけではない──。

 放送、広告業界では今、こんな声が広がっている。

 26日に発表された、米動画配信大手「ネットフリックス」による来年3月のWBCの独占放送権獲得。全47試合をライブとオンデマンドで中継することで、テレビの地上波中継の消滅は決定的となっている。

 広告代理店関係者がこう言う。

「第1回大会から放送に携わってきたテレビ朝日と、第2回大会から中継を続けるTBSは、国内放映権の代理店を務める電通を通じて主催者のWBCIと下交渉を進めていたものの、前回は全7試合で30億円程度だった放映権料はネトフリの参戦によって100億~150億円に急騰、日本のテレビ局は全く歯が立たなかった。そもそもネトフリの番組制作費は日本のテレビ局のそれとは、ケタが一つ違う。民放ドラマは1話あたり約2000万円程度とされる一方、例えば今年、ネトフリで配信された韓国制作のオリジナルドラマ『おつかれさま』は全16話で600億ウオン(約63億円)。1話あたり約4億円と、実に20倍もの差がある。

WBCの放映権についても同様で、日本のキー局が束になってもネトフリにはかなわない。頭を抱えた電通は、民放テレビ局の地上波やBSでWBCを中継できるよう、ネトフリ側に『サブライセンス契約』の交渉をしているとの話もある。つまり、ネトフリにお金を払ってテレビで放送する『従属契約』ですが、独占中継権にこだわるネトフリ側が受け入れる公算は低く、すでに番組制作会社の選定に入ったといわれている。英国の『ユニバーサルアクセス権』(国民がスポーツを見る権利)ではないが、それこそ国を挙げて動くなどしない限り、テレビでWBCを見ることは不可能です」

 WBCは2006年に第1回大会が行われ、来春には6回目を迎える。前回23年大会では侍ジャパン大谷翔平(エンゼルス=当時)が参戦し、世界一を達成。日本戦の地上波中継は全7試合で視聴率が40%を超えるなど、社会現象になったが、ファンの認知度が低かった創成期から大会を盛り上げてきたテレ朝、TBSのショックは大きい。ネトフリのような動画配信サービスの利用者が少ない高齢者層への影響も小さくないだろう。

 そんな中、今回のネトフリによるWBCの独占放送権獲得が、大谷のドジャース戦中継にも波及する可能性が浮上しているというのだ。

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