4冠射程ヤクルト山田の抑え方 権藤博氏が“奥の手”語る

公開日: 更新日:

■全盛期のゴジラ松井封じで効果

 さて、私が相手球団の投手コーチだったらどうするか。正直、こうすれば抑えられるという確実な方法はない。根っからの長距離砲なら、穴もある。だが、180センチ、76キロと「大砲」と言うには“華奢”な山田は、本質的には中距離打者。気持ちのいいフルスイングをするものの、決して大振りではなく、スイング自体はコンパクトだ。

 よく、「ヒットの延長線がホームラン」などと言う。本当は一発しか狙っていないような打者ほど格好をつけてそう言うのだが、山田の場合は本当に「ヒットの延長線」という打撃だから、投手からすれば厄介だ。

 やはり、インコースを攻めるしかない。横浜監督時代、巨人松井秀喜にそうやった。絶好調で手がつけられないゴジラを相手に、「とにかく、インハイの真っすぐ! それでいけ!」とバッテリーに厳命した。打たれても、打たれても、インハイ、インハイ。その日の試合、その3連戦では打たれたとしても、これでもかと徹底して続けることで、少しずつ打撃フォームが崩れ、次のカードの対戦で効果が出ることがあった。

 残り試合はもう少ないが、今の山田を封じるには1打席単位、1試合単位で考えてはいけない。それほどの打者になっている。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  2. 2

    35年前の大阪花博の巨大な塔&中国庭園は廃墟同然…「鶴見緑地」を歩いて考えたレガシーのあり方

  3. 3

    高市内閣の閣僚にスキャンダル連鎖の予兆…支持率絶好調ロケットスタートも不穏な空気

  4. 4

    葵わかなが卒業した日本女子体育大付属二階堂高校の凄さ 3人も“朝ドラヒロイン”を輩出

  5. 5

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  1. 6

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  2. 7

    隠し子の養育費をケチって訴えられたドミニカ産の大物種馬

  3. 8

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  4. 9

    高市早苗「飲みィのやりィのやりまくり…」 自伝でブチまけていた“肉食”の衝撃!

  5. 10

    維新・藤田共同代表にも「政治とカネ」問題が直撃! 公設秘書への公金2000万円還流疑惑