「弱い横綱の乱造に」 稀勢の里“綱取り継続”にファン苦言

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 スポーツファンで好角家の松野弘氏(東農大客員教授)は「来場所全勝優勝しても、私は稀勢の里の昇進に反対です」と、こう続ける。

「多くのファンは日本人横綱を心待ちにしているでしょう。だからといって昇進基準を甘くしてまでつくった弱い横綱に何の価値があるのか。現状では、稀勢の里は白鵬にまだまだ及ばないのは明白です。仮に横綱になったところで、毎場所白鵬に優勝を許すダメ横綱ということになりかねません。むしろ、基準を厳格に適用すべきです。それをクリアして初めて本当に強い横綱が誕生する。貴乃花が良い例です」

■「横綱審議委員会の見識も疑われる」

 貴乃花は大関時代の93年5月場所に14勝1敗で優勝。続く7月場所は優勝決定戦で敗れる優勝同点ながら、相撲協会は安易に昇進させることはしなかった。

 94年は7月場所で11勝4敗、9月場所で全勝優勝。この時は横綱審議委員会が「2場所連続優勝ではない」と厳しい態度を取り、相撲協会からの打診を一蹴。これに奮起した貴乃花は11月場所で2場所連続となる全勝優勝を果たし、ようやく横綱に昇進することができたのだ。以後、貴乃花がどれほど強い横綱になったかは語るまでもない。

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