巨人の規律は大丈夫？ ドラ1吉川尚に“取扱い注意”の横顔

期待の大きい吉川尚輝（右）と高橋監督（Ｃ）日刊ゲンダイ

　自由な中京学院大で、スーパーなどのアルバイトをしながら野球を続け、中京学院大は今春の大学選手権に初出場初優勝を果たした。「誰からも干渉されない環境が重要だったのでは」と陽子さんは振り返るのだ。

　子供の頃は田んぼを兼ねた広大な自宅の庭で２人の兄と白球を追った。管理野球は少し苦手の「野性児」だ。

　本職の遊撃には坂本勇人がいるため、巨人では主に二塁を守ることになる。当面のライバルは、来季２年契約２年目を迎えるクルーズ。性格にムラっ気がある助っ人より出番は多そうだが、巨人は長年の懸案事項だった正二塁手に、この新人を起用できるか。今年、最多得票でゴールデングラブ賞を受賞した名手・菊池より上なら、もし育てられなければ、それは巨人の責任である。規律やルールにうるさい伝統球団の水が合うかは未知数ながら、実力は折り紙つき。高橋監督の腕が試されることになる。