背中痛で12アンダーV 吉田弓美子“難コース”川奈での勝因
【フジサンケイレディス 最終日】
「3日間とも名物の強風が吹かなかったとはいえ今年はイーブンパーで予選落ち。優勝スコアは12アンダーですからね。女子プロのレベルは上がっていますよ」
こう語るのは、試合会場近くの伊東市富戸で育ち、大会を現地観戦した石井明義プロだ。
9アンダー首位タイ発進の吉田弓美子(29)は大会期間中、背中の痛みを抑える薬を服用しながらプレー。2日目終了後には「正直、どこでやめようかと思っていた」ほど。最終日も「呼吸すると痛かったので厳しいかなと思った」そうだ。それが69で回り、アナウンサーが「難攻不落」と言った川奈で通算12アンダーを記録。ツアー6勝目を挙げたわけだが、男子プロの開催コース(81~04年・パー71)だった頃から川奈を知るゴルフファンには物足りない展開ではなかったか。
当時は、全盛期の尾崎将司が17番(パー3)の1打目を左からの風でグリーン右下に落とし必死にパーを取る姿や、83年には湯原信光が最終日の強風に翻弄され、78とボロボロになりながら優勝カップを手にしたこともある。