大技固執がアダに 羽生結弦は五輪連覇でも選手生命の危機

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 来年2月の平昌五輪に向け、急ピッチでの調整を強いられそうだ。

 フィギュアスケート男子の羽生結弦(22)を指導するブライアン・オーサー・コーチが16日(日本時間17日)、フランス・グルノーブルで会見。先のNHK杯の練習中に負傷した右足について「(関節外側の)靱帯を伸ばしただけで、切れてはいないと理解している」と軽症を強調した。羽生とは連絡を取り合っているそうで、「まずは足をしっかり治し、全日本に向けて準備させる」と平昌五輪選考会となる全日本選手権(12月21~24日・東京)で復帰させる意向を明かした。

 羽生はNHK杯の公式練習で、今季から取り組んできた大技の4回転ルッツの着地の際、バランスを崩して転倒。右足関節外側靱帯損傷で出場辞退を余儀なくされた。シーズン開幕前から4回転ルッツの実施に猛反対していたオーサー・コーチによれば、羽生は依然として大技の成功にこだわりを見せているという。

 今季、男子のトップスケーターはこぞって、演技に大技を取り入れている。羽生にとっては4回転ルッツの成否が五輪連覇のカギを握ることになるとはいえ、このままいけば平昌五輪が「ラスト演技」になる可能性もある。

 そもそも、オーサー・コーチが、この大技の実施に難色を示したのは、故障リスクが高いからだ。着地に成功しても、腰や膝への負担は計り知れず、選手生命を脅かしかねないといわれている。ただでさえ古傷を抱えている羽生は、五輪でのメダル獲得と引き換えにリンクを去ることにもなりかねない。

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