鈴木愛まさかの申ジエにV奪われ 大誤算の原因を評論家解説

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 ところが、だ。直後の17番パー5で申が2オンに成功してイーグルを奪って逆転し、1打差のまま優勝をさらっていった。

ゴルフは人との戦いではなく、コースとの戦いだとわかっていても、目の前でプレーしていればそうはいかない。鈴木はイだけを見てゴルフをしていた。テンポが速くなってきたイのスイングを見れば、逆転のチャンスだとわかり、追いついてトップに立ったところまでは見事だった。ところが上がり3ホールはドライバーがフェアウエーにいかなくなった。鈴木の17番は右ラフからの2打目がグリーンに届く距離ならまだしも、ウッドを持って反対側の左ラフに曲げた。あれが勝負を決めた。本来ならフェアウエーに出して、3打目に勝負をかけるべきだった」(評論家の菅野徳雄氏)

 ノーマークだった申にひっくり返され、「私に(勝利の)流れが来ているなと思ったのに、まさかあんなに近いイーグルパットだとは思わなかった」と悔しがったが後の祭りだ。

 実は最終組にプレーペースが遅いと競技委員から警告が出ていた。申のスロープレーはツアーでも有名で、「走らされるとは思っていなかったし、(警告には)優勝争いをしていて気持ちよくプレーできない。もうちょっと落ち着いてやりたかった」と鈴木はホールアウト後に愚痴った。「(警告は)負担にならなかった」と言うしたたかな申を警戒していなかったのも、どんでん返しを食らった原因といえる。

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