配球に変化 大谷に3勝目もたらした右ひじに優しい“新魔球”

公開日: 更新日:

「開幕から1カ月が経過し、ようやく大リーグ公認球にアジャストしたと思う」――。

 エンゼルス・大谷翔平(23)について、スカパー・JスポーツのMLB中継で解説を務める評論家の三井浩二氏がこう言う。

 中11日で登板した6日(日本時間7日)のマリナーズ戦は七回途中6安打2失点で3勝目(1敗)をマーク。4月27日のヤンキース戦で捻挫した左足首の不安を払拭し、「アメリカに来てから一番、思った通りに投げられた」と自画自賛の白星を手にした。

 初めてバッテリーを組んだ控え捕手のリベラが「全ての球種が良かった。事前のプラン通りの投球だった」と評した通り、この日の大谷はこれまでとは違う組み立てで相手打線を牛耳った。好打者が揃うマリナーズ相手に緩急を使い分け、直球とカーブでカウントを稼ぎ、最後はスライダーで凡打の山を築いたのだ。

■配球の割合は明らかに変化

 米野球データサイト「ファングラフス」によれば、マリナーズ相手に投じた98球のうち、直球48球(49%)、スライダー29球(30%)、カーブ10球(10.2%)に対し、スプリットはわずか11球(11%)だった。これまでとは配球の割合が異なるのは一目瞭然で、4月の4試合での変化球の比率はスライダー22.2%、カーブ2.9%に対し、スプリットは30.3%。勝負球はスプリットに頼ってきたが、この日は奪った6三振のうち、4つがスライダーによるものだった。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 野球のアクセスランキング

  1. 1

    ドジャース「佐々木朗希放出」に現実味…2年連続サイ・ヤング賞左腕スクーバル獲得のトレード要員へ

  2. 2

    横浜とのFA交渉で引っ掛かった森祇晶監督の冷淡 落合博満さんは非通知着信で「探り」を入れてきた

  3. 3

    ヤクルト「FA東浜巨獲得」に現実味 村上宗隆の譲渡金10億円を原資に課題の先発補強

  4. 4

    日本人選手で初めてサングラスとリストバンドを着用した、陰のファッションリーダー

  5. 5

    中日からFA宣言した交渉の一部始終 2001年オフは「残留」と「移籍」で揺れる毎日を過ごした

  1. 6

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  2. 7

    ドジャース内野手ベッツのWBC不参加は大谷翔平、佐々木朗希、山本由伸のレギュラーシーズンに追い風

  3. 8

    巨人は国内助っ人から見向きもされない球団に 天敵デュプランティエさえDeNA入り決定的

  4. 9

    来秋ドラ1候補の高校BIG3は「全員直メジャー」の可能性…日本プロ野球経由は“遠回り”の認識広がる

  5. 10

    巨人阿部監督の“育成放棄宣言”に選手とファン絶望…ベテラン偏重、補強優先はもうウンザリ

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    福原愛が再婚&オメデタも世論は冷ややか…再燃する「W不倫疑惑」と略奪愛報道の“後始末”

  2. 2

    「年賀状じまい」宣言は失礼になる? SNS《正月早々、気分が悪い》の心理と伝え方の正解

  3. 3

    「五十年目の俺たちの旅」最新映画が公開 “オメダ“役の田中健を直撃 「これで終わってもいいと思えるくらいの作品」

  4. 4

    放送100年特集ドラマ「火星の女王」(NHK)はNetflixの向こうを貼るとんでもないSFドラマ

  5. 5

    国民民主党・玉木代表「ミッション・コンプリート」発言が大炎上→陳謝のお粗末…「年収の壁」引き上げも減税額がショボすぎる!

  1. 6

    どこよりも早い2026年国内女子ゴルフ大予想 女王候補5人の前に立ちはだかるのはこの選手

  2. 7

    出家否定も 新木優子「幸福の科学」カミングアウトの波紋

  3. 8

    「M-1グランプリ2025」超ダークホースの「たくろう」が初の決勝進出で圧勝したワケ

  4. 9

    「核兵器保有すべき」放言の高市首相側近は何者なのか? 官房長官は火消しに躍起も辞任は不可避

  5. 10

    楽天が変えたい「18番は田中将大」の印象…マエケンに積極譲渡で“背番号ロンダリング”図る