虎二軍でくすぶる藤浪の復活は新フォームと“無欲”がカギ

公開日: 更新日:

 いつまでも下でくすぶっているわけにはいかないだろう。現在、二軍調整中の藤浪晋太郎(24)のことだ。

 4月20日の巨人戦後に不調のため登録抹消されてから約1カ月。8日のオリックス二軍戦では、7回無失点。2四球と課題の制球で大きく乱れることはなかった。

「復活のカギを握るのはフォームの確立です」とは阪神OBだ。

 藤浪は昨オフ、ダルビッシュに弟子入り。ドジャース時代の同僚だったカーショーからもカーブの投げ方や投球フォームのコツを学んだ。こうした経験も踏まえ、キャンプでは歩幅を小さくするフォームを模索した。

「最速160キロを誇る藤浪ですが、歩幅を狭めることでフォームから無駄な動きが減った。速球は150キロ台前半にとどまっても、制球が安定しつつあった」と、前出OBが続ける。

「しかし、悪癖が抜け切らない。本人も『抑えたいという気持ちが力みに変わってしまう』と話しているように、制球が乱れるときは決まって力んでいる。歩幅を小さくすると球速、球威は落ちるので、物足りなさを感じるときもあるようです。力でねじ伏せようと欲を出すと、リリースポイントが不安定になり、抜け球も多くなる。とはいえ、藤浪は力まなくても150キロ台前半のストレートを常時投げられる。スライダー、フォークもいい。簡単に打たれる投手ではないのだから、何もホームプレートの四隅を狙う必要はない。今は新しいフォームを染み込ませることです」

 藤浪を巡っては、メンタルに問題があるとの声もあるが、かつての一流選手の多くは、「心は技術で補える」と言っている。素質は誰しも認める投手だけに、今はひたすら技術を磨くしかない。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  2. 2

    高市政権の物価高対策はもう“手遅れ”…日銀「12月利上げ」でも円安・インフレ抑制は望み薄

  3. 3

    元日本代表主将DF吉田麻也に来季J1復帰の長崎移籍説!出場機会確保で2026年W杯参戦の青写真

  4. 4

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  5. 5

    京浜急行電鉄×京成電鉄 空港と都心を結ぶ鉄道会社を比較

  1. 6

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  2. 7

    【時の過ぎゆくままに】がレコ大歌唱賞に選ばれなかった沢田研二の心境

  3. 8

    「おまえもついて来い」星野監督は左手首骨折の俺を日本シリーズに同行させてくれた

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾