大学選手権のネット裏で…部長に怒られ会議で恥かいた顛末

公開日: 更新日:

 数日後――。会議があった。といっても本格的なものじゃない。スカウトに部長とエラいさんを加えた食事会みたいなものさ。

「皆さん、掘り出し物はいませんか?」

 しかめっ面のエラいさんが切り出したんで、我先にと捕手の名前を挙げた。

「肩は強いし、バッティングもいい。ドラ1クラスじゃないですか?」

 くだんの捕手は盗塁阻止率も含め、一般的な評価の割にデータ上の数字が秀逸なんだろう。数字好きのエラいさんの表情が一瞬、ほころんだのをオレは見逃さなかったね。

「後で聞いたところ、普段は二塁への送球が2秒を……」と言い掛けたら横ヤリが入った。部長だ。

「そうか? オレが見た限り、2秒を切ったのは一度もなかったな。せいぜいが、5位か6位止まりの選手じゃないか」

「いや、今回はたまたま肩の調子がいまひとつだったみたいで……」

 言うと、

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