2回7失点の大炎上…中日・松坂を苦しめる“3年のブランク”

公開日: 更新日:

 キレのない変化球をつるべ打ちにされた。

 中日松坂大輔(37)が2日の巨人戦で、2回9安打7失点の大炎上。初回、岡本の3ランで先制されると、二回は重信のプロ1号ソロを皮切りに5者連続安打を浴びた。

 降板後は「序盤からゲームを壊してしまい、申し訳ありません」と、言葉少な。直球はほとんど投げず、130キロ台の変化球を多投したものの、まるで打撃投手さながらに打ち込まれた。これで中日は自力でのCS進出が消滅した。

 松坂は今季から中日に移籍。ケガや年齢による衰えもあって、「怪物」と呼ばれた頃の力でねじ伏せる投球はできない。球宴直前には背中を捻挫して離脱している。それでも変化球を巧みに駆使し、ここまで10試合で5勝(4敗)。2日の試合前までは、防御率2.79だった。

 巨人、中日などで投手コーチを歴任した評論家の高橋善正氏は「疲労ではないか」とこう話す。

「松坂は後半戦に入ってから、故障を避けるために中2週間というローテで投げている。一見、楽なようだが、昨季までの3年間で一軍登板はわずか1試合。つまり、真剣勝負で投げていないのです。もちろん、その間もトレーニングは欠かさず、ブルペンでも投げていたでしょう。しかし、全身全霊で投げていないと体の芯、体幹が衰え、投げる体力も落ちる。松坂自身に自覚はなくとも、体の芯の部分に疲労が蓄積している可能性は十分にあります」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 野球のアクセスランキング

  1. 1

    巨人がソフトB自由契約・有原航平に「3年20億円規模」の破格条件を準備 満を持しての交渉乗り出しへ

  2. 2

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  3. 3

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  4. 4

    マエケンは「田中将大を反面教師に」…巨人とヤクルトを蹴って楽天入りの深層

  5. 5

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  1. 6

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  2. 7

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  3. 8

    西武にとってエース今井達也の放出は「厄介払い」の側面も…損得勘定的にも今オフが“売り時”だった

  4. 9

    侍Jで加速する「チーム大谷」…国内組で浮上する“後方支援”要員の投打ベテラン

  5. 10

    巨人正捕手は岸田を筆頭に、甲斐と山瀬が争う構図…ほぼ“出番消失”小林誠司&大城卓三の末路

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人がソフトB自由契約・有原航平に「3年20億円規模」の破格条件を準備 満を持しての交渉乗り出しへ

  2. 2

    【時の過ぎゆくままに】がレコ大歌唱賞に選ばれなかった沢田研二の心境

  3. 3

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  4. 4

    国分太一との協議内容を“週刊誌にリーク”と言及…日本テレビ社長会見の波紋と、噴出した疑問の声

  5. 5

    衆院定数削減「1割」で自維合意のデタラメ…支持率“独り負け”で焦る維新は政局ごっこに躍起

  1. 6

    西武にとってエース今井達也の放出は「厄介払い」の側面も…損得勘定的にも今オフが“売り時”だった

  2. 7

    「おこめ券」でJAはボロ儲け? 国民から「いらない!」とブーイングでも鈴木農相が執着するワケ

  3. 8

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  4. 9

    立花孝志容疑者を追送検した兵庫県警の本気度 被害者ドンマッツ氏が振り返る「私人逮捕」の一部始終

  5. 10

    京浜急行電鉄×京成電鉄 空港と都心を結ぶ鉄道会社を比較