根尾サイクル達成の裏で プロが“単独1位”で狙う選手の名前

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 あるセ球団のスカウトは、「対戦したことがない相手で、なおかつ木製バットを使う国際大会でのプレーは、プロでの適応力、対応力を測る指標になる。根尾は1打席目に緩い球に逆らうことなく流し打ったのは野球頭脳が優れている証拠。反発力が弱く、遠くへ飛ばしづらい遅い球に対し、バックスピンをかけて本塁打するのはさすがです。しかも、5安打中4本が初球を捉えてのもの。相手投手のレベルが低かったとはいえ、ますます評価は上がる」と話す。

■逸材が多い年だけに…

 一方、前出の在京球団スカウトはこう言う。

「もし吉田がプロ志望届を出せば、12球団の1位指名は割れるだろう。上位12人に確実に入るのは、高校生では根尾、藤原、吉田、小園(報徳学園)、大学生では東洋大の甲斐野と梅津の両右腕。日体大の松本、東妻、大阪ガスの近本、ホンダの斎藤あたりも状況次第では1位もある。逸材が多いだけに、単独指名を視野に入れて、ドラフト戦略を練っている球団もある」 

 U18の密着を続ける阪神は、藤原を最上位に位置付ける一方、甲斐野ら即戦力投手にも関心を示し、スカウト陣に箝口令を敷いた。

「根尾と吉田は競合必至だが、藤原は阪神とロッテ、小園は広島に加えてヤクルトが単独指名を視野に入れて火花を散らしているそうです」(球界OB)

 今年のドラフトは10月25日。12球団による駆け引きは今後、ますます激しさを増しそうだ。

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