著者のコラム一覧
安倍昌彦スポーツライター

1955年、宮城県生まれ。早大卒。アマ時代に捕手としてプレーした経験を生かし、ドラフト候補のボールを実際に受けて取材するスタイルを確立。通称「流しのブルペン捕手」。自身が責任編集を務める雑誌「野球人」を始め、著書、寄稿は多数。

根尾昂には捕手さえこなせるセンス・柔軟性・頭脳がある

公開日: 更新日:

 5球団重複とも、6球団重複ともいわれる根尾昂。それだけの実力と将来性大アリとみている。もちろん、打者としても投手としても、超高校級の能力を発揮するプレー自体も見事だが、それ以上に高く評価したいのは、人間ばなれしたタフな心身だ。

 感動したのは、U18だ。直前までの甲子園でクタクタになっていたのは無理もない。それを態度や表情に出す選手がほとんどの中で、根尾だけが「甲子園」と全く変わらないテンションと顔つきでプレーして、結果を出していた。

 さらには、10月の福井国体でも、同様のテンションで150キロを投げ、130メートル弾をレフトスタンドに放り込んで、有終の美を飾った。その「人間力」が素晴らしい。野球の現場では、いつもコンスタントに実力を発揮できて、チームにもエネルギーを注入できる。そうした<力>を持った選手はなかなか出ない。少なくとも、来年は出てこない選手だし、もしかしたら、向こう10年出てこない選手かもしれない。だから、「5球団、6球団……」という話になるのだろう。

 投手なのか、野手なのか? 根尾について、よく語られる<テーマ>だ。私は、まず投手でプロに挑んでほしいと思う。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    年収1億円の大人気コスプレーヤーえなこが“9年間自分を支えてくれた存在”をたった4文字で表現

  2. 2

    くら寿司への迷惑行為 16歳少年の“悪ふざけ”が招くとてつもない代償

  3. 3

    映画「国宝」ブームに水を差す歌舞伎界の醜聞…人間国宝の孫が“極秘妻”に凄絶DV

  4. 4

    “やらかし俳優”吉沢亮にはやはりプロの底力あり 映画「国宝」の演技一発で挽回

  5. 5

    山尾志桜里氏“ヤケクソ立候補”の波紋…まさかの参院選出馬に国民民主党・玉木代表は真っ青

  1. 6

    ドジャース佐々木朗希 球団内で「不純物認定」は時間の問題?

  2. 7

    フジテレビCM解禁の流れにバラエティー部門が水を差す…番宣での“偽キャスト”暴露に視聴者絶句

  3. 8

    国分太一は“家庭内モラハラ夫”だった?「重大コンプラ違反」中身はっきりせず…別居情報の悲哀

  4. 9

    輸入米3万トン前倒し入札にコメ農家から悲鳴…新米の時期とモロかぶり米価下落の恐れ

  5. 10

    慶大医学部を辞退して東大理Ⅰに進んだ菊川怜の受け身な半生…高校は国内最難関の桜蔭卒