DeNA借金10最下位なのに…観客動員増加率セ首位のカラクリ

公開日: 更新日:

 二律背反現象ではないか。

 8日にセ・パ両リーグが各球団の入場者数を発表(2日の試合終了時点)。セ・リーグで1試合平均観客数の増加率が最も大きかったのは、目下5連敗中で借金10の最下位にあえぐDeNAの+12.3%だった。急増した主な要因は球場の右翼上部に今年から新設された「ウィング席」で、3500人分を増席したことが大きいといわれている。

 もともと、横浜スタジアムの収容人数は12球団最少の約2万9000人だった。それでも万年Bクラスの本拠地には閑古鳥が鳴いていたが、2012年の球団買収後、ファンサービスやグッズ販売の強化などで観客動員数は激増。昨季は初めて200万人を突破した。チケットが取れない人気球団となったのちの増席で、あふれたファンを取り込んだ格好だ。

「徹底した地域密着」の戦略も大きい。球団は7年前から「コミュニティボールパーク化構想」と銘打ち、横浜の街を巻き込んだ集客に着手。12球団で最初に球団オリジナルのクラフトビールを造ったり、鎌倉シャツなど地元メーカーとのコラボ商品を開発したり。中華街やみなとみらいなどの観光地と連動させ、“ついで観戦”というか、野球に興味のなかった女性や若い世代をも呼び込んだ。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  2. 2

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  3. 3

    前田健太は巨人入りが最有力か…古巣広島は早期撤退、「夫人の意向」と「本拠地の相性」がカギ

  4. 4

    新生阿部巨人は早くも道険し…「疑問残る」コーチ人事にOBが痛烈批判

  5. 5

    来春WBCは日本人メジャー選手壊滅危機…ダル出場絶望、大谷&山本は参加不透明で“スカスカ侍J”に現実味

  1. 6

    詞と曲の革命児が出会った岩崎宏美という奇跡の突然変異種

  2. 7

    高市政権にも「政治とカネ」大噴出…林総務相と城内経済財政相が“文春砲”被弾でもう立ち往生

  3. 8

    「もう野球やめたる!」…俺は高卒1年目の森野将彦に“泣かされた”

  4. 9

    連立与党の維新が迫られる“踏み絵”…企業・団体献金「規制強化」公明・国民案に立憲も協力

  5. 10

    新米売れず、ささやかれる年末の米価暴落…コメ卸最大手トップが異例言及の波紋