著者のコラム一覧
山田隆道作家

1976年、大阪生まれ。早大卒。「虎がにじんだ夕暮れ」などの小説を執筆する他、プロ野球ファンが高じて「粘着!プロ野球むしかえしニュース」などの野球関連本も多数上梓。各種スポーツ番組のコメンテーターとしても活躍中。

大船渡・佐々木が普通の高校生なら? 登板回避論争に思う

公開日: 更新日:

 プロ注目の163キロ右腕・佐々木朗希(敬称略)を擁する大船渡高(岩手)が、夏の高校野球県予選決勝で敗退した。これだけでも大ニュースだが、それ以上に激しい論争を巻き起こしているのが、同試合で佐々木が登板しなかったことだ。

 この登板回避の理由について、同校の国保陽平監督は「投げられる状態ではあったかもしれませんが、故障を防ぐために私が判断しました」と語った。同大会の佐々木は予選3回戦で93球、3日後の4回戦で194球(!)、さらに3日後の準決勝で129球を投げており、一部報道によると、準決勝の前にはすでに右肘の違和感を訴えていたという。つまり、日本球界の宝となり得る佐々木が、大きな故障を負う兆候ははっきりあったということだ。

 よって、私個人としては迷うことなく妥当な判断だと考えていた。過去の高校球界を振り返っても、こういった投球過多の問題によって、多くの逸材が肩や肘を故障してきた。近年はそこを問題視する声が大きくなっていることもあり、国保監督は生徒の健康と安全を守る判断をしたのだ。

■「燃え尽きる」という考え方

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    日本は強い国か…「障害者年金」を半分に減額とは

  2. 2

    SBI新生銀が「貯金量107兆円」のJAグループマネーにリーチ…農林中金と資本提携し再上場へ

  3. 3

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  4. 4

    「おこめ券」でJAはボロ儲け? 国民から「いらない!」とブーイングでも鈴木農相が執着するワケ

  5. 5

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  1. 6

    侍Jで加速する「チーム大谷」…国内組で浮上する“後方支援”要員の投打ベテラン

  2. 7

    石破前首相も参戦で「おこめ券」批判拡大…届くのは春以降、米価下落ならありがたみゼロ

  3. 8

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    高市政権の物価高対策「自治体が自由に使える=丸投げ」に大ブーイング…ネットでも「おこめ券はいらない!」