山口抹消は転落の合図? 巨人「逆メークドラマ」に現実味

公開日: 更新日:

 広島は前日の1点差勝利の勢いそのままに、巨人を逆転で下した。3―1となった七回1死満塁で、中前へ貴重なダメ押し2点適時打を放った4番・鈴木誠也(24)は、この3連戦で巨人バッテリーから執拗な内角攻めにあった。

 鈴木は試合前、日刊ゲンダイにこう明かしていた。

「インコース攻め? 今始まったわけじゃありませんよ。でも、きのうは力ずくでどん詰まり(左前打)でしたから、今日はしっかりさばかないと。(内角打ちに定評がある巨人・坂本勇のように打つ?)いや、あの人はうま過ぎるんで、僕は僕のやり方で打ってやります」

 鈴木は宣言通り、沢村の内角152キロをコンパクトにセンターへ返した。巨人ベンチは1日現在、打率.324で首位打者の鈴木対策を立てて、この3連戦に望んだものの、11打数5安打3打点と蹴散らされた格好だ。

 1996年、巨人は首位広島との11.5ゲーム差をひっくり返して逆転優勝を飾り、当時の長嶋監督が「メークドラマ」と名付けた。広島は江藤ら主力が次々と故障で離脱したことが、失速の一因となった。最近、巨人の主力では、先月に畠が右肘を手術腰痛の陽、そして山口も戦線から離脱した。巨人は広島に最大で12ゲーム差をつけていたが、これで4差。2位DeNAとは1日現在、3.5差となっている。「逆メークドラマ」が、いよいよ現実味を帯びてきた。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 野球のアクセスランキング

  1. 1

    阪神・梅野がFA流出危機!チーム内外で波紋呼ぶ起用法…優勝M点灯も“蟻の一穴”になりかねないモチベーション低下

  2. 2

    俺が監督になったら茶髪とヒゲを「禁止」したい根拠…立浪和義のやり方には思うところもある

  3. 3

    梅野隆太郎は崖っぷち…阪神顧問・岡田彰布氏が指摘した「坂本誠志郎で捕手一本化」の裏側

  4. 4

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず

  5. 5

    巨人・戸郷翔征は「新妻」が不振の原因だった? FA加入の甲斐拓也と“別れて”から2連勝

  1. 6

    落合博満さんと初キャンプでまさかの相部屋、すこぶる憂鬱だった1カ月間の一部始終

  2. 7

    巨人・阿部監督に心境の変化「岡本和真とまた来季」…主砲のメジャー挑戦可否がチーム内外で注目集める

  3. 8

    時効だから言うが…巨人は俺への「必ず1、2位で指名する」の“確約”を反故にした

  4. 9

    巨人エース戸郷翔征の不振を招いた“真犯人”の実名…評論家のOB元投手コーチがバッサリ

  5. 10

    “死球の恐怖”藤浪晋太郎のDeNA入りにセ5球団が戦々恐々…「打者にストレス。パに行ってほしかった」

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阪神・梅野がFA流出危機!チーム内外で波紋呼ぶ起用法…優勝M点灯も“蟻の一穴”になりかねないモチベーション低下

  2. 2

    梅野隆太郎は崖っぷち…阪神顧問・岡田彰布氏が指摘した「坂本誠志郎で捕手一本化」の裏側

  3. 3

    「高市早苗首相」誕生睨み復権狙い…旧安倍派幹部“オレがオレが”の露出増で主導権争いの醜悪

  4. 4

    巨人・戸郷翔征は「新妻」が不振の原因だった? FA加入の甲斐拓也と“別れて”から2連勝

  5. 5

    国民民主党「選挙違反疑惑」女性議員“首切り”カウントダウン…玉木代表ようやく「厳正処分」言及

  1. 6

    時効だから言うが…巨人は俺への「必ず1、2位で指名する」の“確約”を反故にした

  2. 7

    パナソニックHDが1万人削減へ…営業利益18%増4265億円の黒字でもリストラ急ぐ理由

  3. 8

    ドジャース大谷翔平が3年連続本塁打王と引き換えに更新しそうな「自己ワースト記録」

  4. 9

    デマと誹謗中傷で混乱続く兵庫県政…記者が斎藤元彦県知事に「職員、県議が萎縮」と異例の訴え

  5. 10

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず