テストマッチ3連勝で絶好調も「まだ不透明な部分がある」

公開日: 更新日:

 あの場面で彼らはキックではなく、よくぞスクラムを選択したと思います。国際試合で格上と戦うに当たり、あそこではペナルティーキックを選択して同点に追い付くのがセオリーです。しかしスクラムを組んでトライを狙い、あくまで逆転勝利を目指しました。

 エディHCは、本番に臨む過程の中で選手たちに相当なハードワークを求めて強化を続けましたが、その苛烈な練習で培った自信があったからこそ、選手たちは勝負したかったのだと思います。

 彼らは何も失うものはなかったし、あの選択は正解だったと思います。

 最後にカーン・ヘスケスにボールが渡ってトライが決まりました。その瞬間、スタジアムは大興奮に包まれ、日本から来た多くのファンが涙を流して喜びました。ところが、僕は不思議と涙が出ませんでした。どうして泣けなかったのでしょう?

 僕はラグビーが大好きです。本当に大好きなのですが、やはりファンではないんですよ。

 あの瞬間、心の底からうれしかったけど、心のどこかに「なぜ自分はピッチにいないのだろう?」という気持ちがありました。僕の頭の中の半分は、今もラグビープレーヤーなんだと思います。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人がソフトB自由契約・有原航平に「3年20億円規模」の破格条件を準備 満を持しての交渉乗り出しへ

  2. 2

    長瀬智也が国分太一の会見めぐりSNSに“意味深”投稿連発…芸能界への未練と役者復帰の“匂わせ”

  3. 3

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  4. 4

    元TOKIO松岡昌宏に「STARTO退所→独立」報道も…1人残されたリーダー城島茂の人望が話題になるワケ

  5. 5

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  1. 6

    西武にとってエース今井達也の放出は「厄介払い」の側面も…損得勘定的にも今オフが“売り時”だった

  2. 7

    立花孝志容疑者を追送検した兵庫県警の本気度 被害者ドンマッツ氏が振り返る「私人逮捕」の一部始終

  3. 8

    日吉マムシダニに轟いた錦織圭への歓声とタメ息…日本テニス協会はこれを新たな出発点にしてほしい

  4. 9

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  5. 10

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…