今季限り退任濃厚の楽天・平石監督と石井GMの本当の関係は

公開日: 更新日:

「たしかに、2人がじっくり話をする姿は見かけませんね」

 楽天のチーム関係者がこう言った。楽天の石井一久GM(46)と、18日付の日刊スポーツが「今季限りで退任へ」と報じた平石洋介監督(39)のことだ。

 昨年9月に石井GMが就任、当時監督代行だった平石監督を1年契約で昇格させたのは、一、二軍の指導者を歴任するなどチーム状況を最も把握しており、さらに立花陽三球団社長の意向もあったという。

 一方、石井GMは自らの人脈を駆使し、コーチ陣を整備した。ヤクルト・コーチ時代の15年に一軍作戦担当としてリーグ優勝に貢献した三木二軍監督、ヤクルト時代の同僚だった伊藤智仁コーチ、現役を引退したばかりの小谷野栄一、後藤武敏両コーチを招聘するなど、石井カラーを出していった。

 平石監督とはチーム運営について話し合いを重ねつつ、開幕当初から選手の一、二軍の入れ替えや戦術面で、自身もプレー経験があるメジャー流のフロント主導体制を敷いてきた。

「石井GMにとって事実上の1年目である今季は、チームを把握する上で様子見の意味合いもあった。育成による常勝チームを構築すべく、二軍の整備を重視。その結果、今季の二軍は首位を快走するなど、結果も伴っている。さらに石井GMは、『編成はGMの責任、結果は現場の責任』と割り切って考えている。前年最下位からの巻き返しを図るため、西武から浅村をFAで獲得し、新助っ人の野手ブラッシュ、投手のブセニッツは揃って活躍している。チームは則本、岸が抜けた時期があったものの、6月25日を最後に首位から陥落し、7月にかけて10連敗を喫するなど優勝争いから後退。GMと監督との間で選手起用や戦略面で齟齬が生じ始めたこともあり、新監督準備に着手したようです」(楽天OB)

 平石監督は18日のソフトバンク戦前に、改めて来季続投要請がないことを明らかにした。オーナー会議に出席した三木谷浩史オーナーは去就問題については語らず。すでに後任候補の名前も挙がっているが、来季は本格的な「石井GM体制」が構築されそうだ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 野球のアクセスランキング

  1. 1

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  3. 3

    ドジャース「佐々木朗希放出」に現実味…2年連続サイ・ヤング賞左腕スクーバル獲得のトレード要員へ

  4. 4

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  5. 5

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  1. 6

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  2. 7

    査定担当から浴びせられた辛辣な低評価の数々…球団はオレを必要としているのかと疑念を抱くようになった

  3. 8

    ドジャースが村上宗隆獲得へ前のめりか? 大谷翔平が「日本人選手が増えるかも」と意味深発言

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    契約最終年の阿部巨人に大重圧…至上命令のV奪回は「ミスターのために」、松井秀喜監督誕生が既成事実化

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  2. 2

    ドジャース「佐々木朗希放出」に現実味…2年連続サイ・ヤング賞左腕スクーバル獲得のトレード要員へ

  3. 3

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  4. 4

    ギャラから解析する“TOKIOの絆” 国分太一コンプラ違反疑惑に松岡昌宏も城島茂も「共闘」

  5. 5

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  1. 6

    国分太一問題で日テレの「城島&松岡に謝罪」に関係者が抱いた“違和感”

  2. 7

    今度は横山裕が全治2カ月のケガ…元TOKIO松岡昌宏も指摘「テレビ局こそコンプラ違反の温床」という闇の深度

  3. 8

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    大谷翔平のWBC二刀流実現は絶望的か…侍J首脳陣が恐れる過保護なドジャースからの「ホットライン」