4年110億円を捨ててFA市場へ挑む“世界一右腕”男の落とし穴

公開日: 更新日:

 30歳を過ぎたとたんにシビアな評価を受けるメジャーで、ずいぶんと強気に出たものだと海の向こうでも注目を集めている。今年のワールドシリーズで2勝を挙げてチームの初制覇に貢献、MVPに選ばれたナショナルズの右腕スティーブン・ストラスバーグ(31)のことだ。

 17年から23年までナショナルズと「7年約192億5000万円」の契約を結んでいたが、今オフか来オフに破棄してFAになる権利を有していた。つまり残りの「4年約110億円」を捨ててFA市場に出て、それ以上の契約を目指そうということだ。

 ストラスバーグは今季自己最多の18勝(6敗)で最多勝を獲得。防御率は3・32だった。ポストシーズンは5勝負けなしと大舞台での勝負強さも見せつけた。代理人はヤリ手として知られるスコット・ボラス氏。大車輪の活躍でチームを世界一に導いたいまこそ売り時との判断が働いたに違いないが、ただでさえ30歳を過ぎた選手の評価はガクンと落ちるうえ、ボラス氏の交渉術を敬遠する球団も中にはある。

「ナショナルズは他にもボラスが抱える選手が何人かいて良好な関係にありますが、このオフはそのうちのひとりで3番を打つレンドン三塁手もFAになった。資金面で2人とも残留させることは難しく、ナショナルズはレンドンの引き留めを優先するとも聞く。すでに30歳を越え、トミー・ジョン手術を経験した投手に4年110億円以上のカネを積もうという球団が果たしてナショナルズ以外にあるかどうか」とクビをひねるのはア・リーグ西海岸のスカウトだ。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    注目集まる「キャスター」後の永野芽郁の俳優人生…テレビ局が起用しづらい「業界内の暗黙ルール」とは

  4. 4

    柳田悠岐の戦線復帰に球団内外で「微妙な温度差」…ソフトBは決して歓迎ムードだけじゃない

  5. 5

    女子学院から東大文Ⅲに進んだ膳場貴子が“進振り”で医学部を目指したナゾ

  1. 6

    大阪万博“唯一の目玉”水上ショーもはや再開不能…レジオネラ菌が指針値の20倍から約50倍に!

  2. 7

    ローラの「田植え」素足だけでないもう1つのトバッチリ…“パソナ案件”ジローラモと同列扱いに

  3. 8

    ヤクルト高津監督「途中休養Xデー」が話題だが…球団関係者から聞こえる「意外な展望」

  4. 9

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  5. 10

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?