山田隆道
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山田隆道作家

1976年、大阪生まれ。早大卒。「虎がにじんだ夕暮れ」などの小説を執筆する他、プロ野球ファンが高じて「粘着!プロ野球むしかえしニュース」などの野球関連本も多数上梓。各種スポーツ番組のコメンテーターとしても活躍中。

受賞者に異論はないが…MVPと新人王の記者投票結果に愕然

公開日: 更新日:

 ただし、その記者投票において、同じく阪神のルーキー・木浪聖也にまで1票入っていたことには唖然を通り越して愕然としてしまった。今季の木浪は主に遊撃手として113試合に出場し、打率・262、本塁打4、打点32、盗塁2。確かにルーキーとしては好成績だが、規定打席にも到達していない。それでも村上と近本を差し置いて、木浪に貴重な1票を投じた記者が実在するのだ。

 また、同じセ・リーグのMVP投票にも目を向けると、優勝した巨人から坂本勇人山口俊丸佳浩の順で得票しているのは当然として(結果は坂本が最多でMVP)、ここでも阪神の近本と梅野隆太郎にわずかな票が入っていた。いくらなんでも、これは新人王の木浪票以上にひどい。

 私が思うに、これらは在阪の虎番記者の仕業ではないか。12球団の中でも屈指の贔屓マスコミの多さを誇る阪神だからこそ、中にはこういう贔屓の引き倒しみたいなことをやってしまう記者がいてもおかしくない。投票した記者の名前と、その理由が公開されないのをいいことに、投票権の私物化が生まれるのだ。

 それにしても、新人王に木浪を選んだ記者はいったいどういう了見なのだろう。村上、近本と比較したとき、木浪のどのへんがどう優れていたと判断したのだろう。過酷なポジションとされる遊撃手だからか? それとも単に木浪と公私で仲がいいからか? 後者は言語道断だが、前者は一理あると言えるのか? 

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